蓮舫氏インタビュー<文句ばかり><裏金は都知事選に関係ない><都政をどうする?>批判にすべて答える
「多様な生き方を応援する東京にしたい」
もちろん、都政を前に進めることが一番の目標だ。18日、蓮舫氏は公約を発表。少子化対策や行政改革など「7つの約束」を掲げた。 大きな関心を集めている明治神宮外苑の再開発についても、再検証するという。 「神宮外苑の再開発については、どのようなプロセスで決まっていったのか、そこも非常に不透明で、周辺住民の説明会も十分になされていません。 都知事は今年はじめ、事業者に対して樹木の保全計画を出し直すよう要請をしましたが、いまだ計画は出ていません。再要請もせず、結論を先延ばしにしていること自体、非常に問題だと思います」 小池都知事は、選挙前になってにわかに、低所得世帯向けに1万円の商品券を配る新たな経済対策を打ち出したが、蓮舫氏はこう語る。 「一時的な支給は、物価高で苦しんでいる方にとって助かるという声はあるけれど、問題は抜本的な改革を、都としてどのように進めるのかが課題だと考えています」 蓮舫氏は公約の発表会見で、国と協力して非正規労働者の格差解消に取り組むことや、都と契約する企業に働く人の待遇改善を要請していくことを表明した。これは東京都の深刻な少子化問題の対策にもなるという。 今月、厚生労働省は1人の女性が産む子供の数の指標である合計特殊出席率の2023年度の値を発表。東京都は0.99と1を割り込み、過去最悪の危機的な値となったことが明らかになった。少子化対策として、小池百合子都知事肝いりで“婚活アプリ”の開発を進めているが……。 「これは、とても自民党的な発想だな、と思うんです。少子化を解消するには結婚させなきゃいけない、という発想自体、意識がアップデートされていないと思います。 結婚しなくても子どもを持ちたい場合はどうするか、同性カップルが子どもを育てたい場合はどうか、あるいは事実婚のカップルが子どもを産み育てやすくするためにどうすればいいか。“少子化対策=結婚”ではなく、私は多様な生き方を応援する東京にしたいと思っています」 最後に、小池都知事に挑む現在の心境は、どうか。 「小池都知事は8年の実績もあり、国会議員としての経験もおありです。私にとっては、人生の先輩でもあります。8年前は、『自民党は伏魔殿、都庁のブラックボックスを変える』とおっしゃってかっこよかったけれど、この8年間で自民党に戻っていかれたのが非常に残念です。 そういう大きな存在に挑戦できる機会をいただけたので、全力で戦いたい。この東京は、どの世代の方にとっても、もっとよくなる。私はそう思っています」