「保守王国」で与野党未知の戦い 公明票にすがる自民 組合の動き鈍い立民 手応えないまま終盤戦へ<中盤リポート>
勝利には、島根1区に約2万人の組合員がいる連合島根の活動が鍵を握る。「期日前投票に行き、棄権がないようにしてほしい」。告示後、連合島根の成相善朗会長は各組合を訪ね、引き締めを図る。連合の芳野友子会長が島根入りする21日までに組織票を固め、浮動票の獲得に傾注する青写真を描く。 陣営は、種まきとして「電話作戦」を展開。後援会が地域ごとの反応の濃淡を見極め、今後の遊説ルートや応援弁士を投入する場所を検討する。 中でも選挙区内の有権者の6割超を占める大票田・松江市での浸透が不可欠だが、自治労県本部の傘下で組合員約2千人の松江市職員ユニオンは動きが鈍い。組合員1人5票を目標にした支持者カードは、締め切りの告示日時点で回収率は約6割にとどまった。 補選は総選挙に比べて投票率が下がる傾向にある。陣営からは「ちまたがまだ静かで、怖い」「相手候補にまくられるかもしれない」との弱音も聞かれる。 自民の牙城で与野党が繰り広げる未知なる戦い。自民、立民とも手応えがないまま、終盤戦を迎える。
衆院島根1区補選立候補者(敬称略、上から届け出順) 錦織 功政 自民、新 (推)公明 亀井亜紀子 立憲民主、元