【インド】アンブジャセメンツ、同業オリエント買収
インドの複合企業(コングロマリット)のアダニ・グループは22日、傘下のセメント大手アンブジャ・セメンツが同業オリエント・セメントの株式46.8%を取得することで合意したと発表した。取引額は810億ルピー(約1,450億円)。併せて株式26.0%を取得するため、公開買い付けも行う。 株主とプロモーターから株式を取得する。取得は内部留保で賄う方針。公開買い付けは、オリエントの株主に対して1株当たり395.40ルピーで実施する。取引は3~4カ月以内に完了する見込み。完了すれば、アンブジャはインドにおけるセメント市場シェアが2%拡大する見通し。 オリエントのクリンカー(焼塊)とセメントの年産能力はそれぞれ、560万トンと850万トンに上る。さらに、同社はそれぞれ600万トン、810万トンを増強するための法的許可も取得している。アンブジャは買収を通じて、2024/25年度(24年4月~25年3月)にセメントの年産能力が1億トンに到達する見込み。27/28年度までには1億4,000万トンを目指す。 アダニ・グループは22年、スイスのセメント世界大手ホルシムからアンブジャ・セメンツを買収し、セメント業界に参入した。今年6月には地場ペンナ・セメント、昨年12月には地場サンギ・インダストリーズを買収するなど、生産能力増強を進めている。