人気再燃の長尺パター。何が違う? どう選ぶ? 羽川豊プロが解説
2016年のアンカリング規制以降、目にする場面が減ったかと思いきや、ここ数年PGAツアーで使用者がじわじわ増えてきている長尺パター。自身も長尺パターで復活を遂げた“世界のレフティ”羽川豊プロは、パッティングの悩みを解決しうる「魔法の杖」だと話す。2024年3月12日号の「週刊ゴルフダイジェスト」では、長尺パターのメリットと使い方を特集しているが、その中から道具選びのポイントにフォーカスしてお届けしていく。
普通のパターよりもシャフトの個性が出る
長尺パターは、クラブ選びもとても重要だと羽川。自身でもこれまで膨大な数のモデルを試し、エースパターのほかに数本の実働パターを持っているという。 「僕のエースは『エルファ』というパター。グリップを持たなくても自立するパターが元なんです。打感がいいのと、オフセットのないセンターシャフトで構えやすい。何より手になじんでいて信頼できる1本です」 このほかにも3本の長尺パターを見せてくれたが、それぞれ個性があり、エースパターにこだわらずいろいろと使い分けているという。 「全体の重さと、シャフトの硬さは重要なポイント。これだけ長いとスチールシャフトでもしなりをかなり感じられます。シャフトの硬さや総重量が変わるとボールの転がりが劇的に変わるし、長さによって軌道が変わったり、ネック形状によってボール位置やインパクトポイントも変わるので、自分の気に入ったものを見つけることが大事です」 なお、一般的に長尺には長尺専用のヘッドを使うが、通常のヘッドを重くして使うことも可能だという。
道具選びのポイント
ポイント① 長さが違うと軌道が変わる 長いパターのほうがフラットで曲線的な軌道になりやすく、短いほうがアップライトで直線的になりやすい。ただしグリップエンドと胸の距離や前傾の仕方によっても変わる。 ポイント② 重さが違うと転がりが変わる ヘッド重量、総重量はボールの転がりに大きな影響を与える。写真はいずれも「アールゴルフ」のヘッドだが、右は軽くて転がりが伸び、左は重くて転がりがスムーズだという。 ポイント③ シャフトが違うと振り心地が変わる 長尺パターはシャフトが長いため、しなりを感じやすい。シャフトの硬さは振り心地を大きく左右しボールの転がりにも影響するので、クラブ選びの際はよくチェックしよう。 ポイント④ ネックが違うとンパクトが変わる (右打ちの場合)センターシャフトなどオフセットのないものは、ボール位置が左寄りでインパクトポイントも左。オフセットのあるものは、ボール位置は右寄りでレイトヒットする感覚が出やすい。