意外…あの名作も? 世界興行収入でみる“大コケした”と言われる歴代ディズニー映画ランキング
第2位『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界』(2022年)【制作費:1億8000万ドル/興行収入(全世界):7360万ドル】
野蛮で危険な地底世界に暮らす冒険家の物語を描くアニメーション映画として作られたのが、本作『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界(Strange World )』。 史上最高に危険なミッションに加わった一家は、未知の世界から無事に脱出することができるのか? 死んだはずの父がその荒野で生きているのを発見したとき、物語は急展開を告げる。
《観るべきおすすめポイント》
近年の人気ディズニーアニメによく見られるコメディタッチのアプローチで現代の価値観を上手に織り込み(ポリコレ配慮)ながらもリラックスして観ることができる作品と言える。 未知の世界やそこに住む生物のキャラクターデザインも魅力的であり、父と息子の確執という難しいテーマもとても丁寧に描かれているため、若い世代(子ども)にもおすすめできる内容になっている。 なぜ、ワーストランキング入りしてしまっているのか…、納得できない方に向けて説明すると、世界興行収入の観点から言えば、2022年の公開時は映画館に加えてストリーミング配信が主流となったアニメーション映画の世界での公開…というのも低い要因になっているのかもしれない。 さらに公開日時がアメリカ国内では今でも人気の衰えない『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』との競争となってしまったという不運があったと推測できる。つまりは、世界興行収入と作品の良し悪しを安易に結びつけることは難しいことがわかるであろう。
第1位『ホーンテッドマンション』(2023年)【制作費:1億5000万ドル/興行収入(全世界):1億1750万ドル】
ディズニーランドの人気アトラクションを題材に作られた本作は、2003年の映画のリメイク作品。 ホラー映画でありながら、コメディ要素も満載でもある。日常生活をメチャクチャにする幽霊現象をどうにか解決しようとする人々の大騒動が描かれており、超常現象はどれも1軒の怪しい屋敷から始まる。幽霊にとりつかれた人々が、さらなら被害者をその屋敷に招き寄せ、呪いの連鎖が止まらない。
《観るべきおすすめポイント》
こちらの作品も、日本と世界の評価は多く差が出る結果となっており、ワースト1位というランキングに違和感を覚える方も多いことだろう。事実、日本では2023年9月1日に公開されてから10日間で興行収入は約10億円を突破しており、日本市場において一般的には“成功”と言われているのだ。 一方で、アメリカ国内における本作の興行的失敗の最大要因は、なんとも意味不明な公開時期だったかもしれない。(日本が9月公開というテーマに合っていた一方)真夏の7月下旬に公開されたが、アメリカ国内においてはハロウィーンの時期を狙ったほうが正解だったのではないだろうか…。それに加えて『バービー』と『オッペンハイマー』の社会現象に話題を奪われ、存在感を示せなかったようだ。