親身に悩み聞く闇バイト勧誘役、信頼関係築いたと錯覚させる手口…警察が大学で「注意点」解説
首都圏を中心に「闇バイト」による強盗事件が相次いでいることを受け、宮城県警が若者向けの注意喚起に力を入れている。10月24日には、県警組織犯罪対策1課の警察官らが東北学院大五橋キャンパス(仙台市若林区)を訪問し、約25人の学生らを前に闇バイトの加害者や被害者にならないための注意点を解説。「高額報酬」や「ホワイト案件」をかたる求人への注意を呼び掛けた。
同課の小丸紘由課長補佐は実例を交えながら、闇バイトについて説明した。この日紹介したのは、高額収入の「ホワイト案件」をうたうバイトに応募したところ、実は強盗の実行役だったという事例。身分証を送った後に気付き、拒否すれば自分や家族に危害を加えるなどと脅され、やむを得ず加担して逮捕された。
注意点の一つとして強調したのは、闇バイトの勧誘役の手口。脅すだけでなく、親身に悩みを聞くなどして信頼関係を築いたように錯覚させるという。小丸課長補佐は「高額報酬をうたうものには応募しない、絶対に身分証は送らない。事件に巻き込まれそうな場合はすぐに警察に相談してほしい」と力を込めた。
同大1年の男子学生(19)は「人間なのでもうけ話にはひかれてしまうが、しっかりと断りたい。家族や友人にも注意するように呼び掛けたい」と話した。