空晴の最新作は、能「隅田川」をモチーフにした「かえるかな、この道」
「空晴 第23回公演『かえるかな、この道』」が、8月29日から9月2日まで大阪・in→dependent theatre 2nd、9月13日から9月16日まで東京・駅前劇場、21・22日に福岡・J:COM北九州芸術劇場 小劇場で上演される。 【画像】空晴 第23回公演「かえるかな、この道」チラシ裏(他1件) これは、能「隅田川」をモチーフに、岡部尚子が作・演出を手がける作品。作中では、とある公園の集会所に、喪服姿で集まる人々の物語が描かれる。出演者には、空晴の岡部、上瀧昇一郎、小池裕之、そしてゲスト出演の岩戸秀年、松浦絵里、太田清伸が名を連ねた。 岡部は、能楽師シテ方観世流の林本大が今作のドラマトゥルクを担うことに触れつつ、「隅田川は世阿弥の息子観世元雅の描く、能の中で唯一行方不明の子供のお墓と対面するというアンハッピーなお話。その悲劇性から名曲として多くのファンがいる曲ですが、そのストーリーをそのまま現代版に……という単純なものではなく、私が好きなお能の表現の数々『舞台が始まった時から、探している息子の墓(塚)が舞台上に置かれる』という演出から『そこに最初からずっとある悲劇性』を喪服の人々に準え隅田川で最後に母親が対面する子方(子役)は必要かどうかの世阿弥と元雅の演出論争を『見える』こと『見えないこと』や、船頭が母親が言う子供の声が聞こえるというのが『本当にそうなのか、そう言ってあげているのか』などの注目すべき演出を私なりに物語に組み込み、更には能の引き算の演出も試みたいと思っています。これは挑戦です。が、もちろんいつもの関西弁のシチュエーションコメディは大いに取り入れ、久しぶりに女性ゲストとしてもうすっかり南河内万歳一座の古株となってきた松浦絵里さん、そして唐組退団後も役者として活動する岩戸秀年さんという空晴初参加のメンバーと共に、前々回公演で役者引退を表明しつつ、舞台へと帰ってきた太田清伸氏の復帰をいじり、そして大いに喜び、まだまだここからの17年目の舞台を創りたいと思います」とコメントした。 チケットの一般販売は7月20日10:00にスタート。また10月には、舞台映像の配信も予定している。 ■ 空晴 第23回公演「かえるかな、この道」 2024年8月29日(木)~2024年9月2日(月) 大阪府 in→dependent theatre 2nd 2024年9月13日(金)~2024年9月16日(月) 東京都 駅前劇場 2024年9月21日(土)~2024年9月22日(日) 福岡県 J:COM北九州芸術劇場 小劇場 □ スタッフ 作・演出:岡部尚子 □ 出演 岡部尚子 / 上瀧昇一郎 / 小池裕之 / 岩戸秀年 / 松浦絵里 / 太田清伸