<ボクシング>美しすぎるモデルボクサーがついに王座挑戦
モデルとの二刀流で“美しすぎるボクサー”として話題を集めていた高野人母美(27歳、協栄)が、6月10日、後楽園ホールで、東洋太平洋女子スーパーバンタム級王座決定戦に出場。初のタイトル戦に臨むことが20日、明らかになった。 現在同級1位にランキングされている高野と、2位のカーリンス・リバス(26歳、フィリピン)との間で争うもの。協栄陣営では、この試合で初の戴冠に成功すれば、さらにステップアップして年末にも世界挑戦させることを計画している。どちらかと言えばTVのバラエティやCM、雑誌でセミヌードを発表するなど話題先行型だった高野にとって、ボクサーとしての真価を問われる重要なタイトル戦となる。 高野は、2013年にプロデビューすると177cmの長身とリーチ差を活かし、女子では群を抜くパンチ力で順調に5連勝と勝ち星を伸ばしてきた。だが、昨年6月に東洋太平洋女子スーパーフライ級1位のカイ・ジョンソンと対戦。3回にダウンを奪うもスタミナが切れて逆転のTKO負けを喫した。本人は、即、現役続行を決断して10月に再起。年末の天笠尚×リゴンドー戦というビッグイベントの前座でラッサダ・ソーウォラシン(タイ)に判定で圧勝していた。 高野の課題はスタミナとディフェンス。2分のラウンド間のスタミナ配分やガード技術に問題がある。女子のボクシングの層は厚いとは言えないが、アマチュア経験者が多く、スピードとテクニックのレベルは非常に高いので、このあたりを向上させていかねば、タイトルも、その次の世界も見えてこない。欲を言えば攻撃面でのコンビネーションも高めたいが、そこについては高野には女子には非凡な一発の魅力があるから問題はないだろう。 現在、日本の女子ボクシング界には、7人の世界王者がいて、V15に成功しているWBC女性世界アトム級王者の小関桃(32歳、青木)や、本場メキシコで果敢なファイトを繰り広げているWBA女子世界スーパーフライ級王者、藤岡奈緒子(39歳、竹原&畑山)のような実力派もいるが、全体的には盛り上がりにかけていて人気面でも興行面でも苦しい。 9頭身の美女ボクサーが、タイトル戦線に浮上してくれば、女子ボクシングが注目を集めるのは間違いなく高野を中心に面白いマッチメークも生まれてくるだろう。今回のタイトル戦は、高野が、女子ボクシング界にとっての救世主になれるかどうかの瀬戸際でもある。 また高野と言えば、計量でのパフォーマンスが毎回、話題にもなっている。蛇と絡んでみたり、アバターのコスプレや、手ブラやニップレスというセクシー路線から、ウェディングドレス姿まであった。今回のタイトル戦では、どんな計量パフォーマンスを魅せてくれるのかにも注目が集まる。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)