在日米軍司令官の格上げ検討 長官、自衛隊と連携強化
【ワシントン共同】オースティン米国防長官は在日米軍司令部(東京・横田基地)の司令官の階級を中将から大将に格上げする案を「詳細に検討している」と述べた。3日にシンガポールで記者団に語った内容を国防総省が発表した。日本が陸海空3自衛隊を一元的に指揮する「統合作戦司令部」を発足させるのに伴い、トップの階級を同等にして連携を強める狙い。 日米の指揮・統制枠組み見直しは、4月の日米首脳会談で合意した。中国や北朝鮮への抑止力向上を図るためだが、日本の憲法が禁じる他国軍の武力行使との一体化につながるとの懸念が広がりそうだ。 シンガポールで開かれたアジア安全保障会議に出席したオースティン氏は在日米軍司令官の階級の格上げ案について、現時点で発表することはないとしながらも「評価を進めている」と述べた。 中距離ミサイルを日本に配備する可能性については「さまざまな装備を訓練の一環として定期的に配備している。訓練を強化するため日本と協力する」と語り、含みを残した。