営業を再開した古着屋の店長に就いた古畑さん（中央）。左は前店長の細谷さん＝輪島市河井町

　輪島市河井町の商店街・馬場崎（ばんばざき）通りの古着屋「nakya（なきゃ）」が2日、プレオープンした。輪島の若者が集う場所にしたいと、昨年10月に輪島高の生徒が開店したが、能登半島地震で休業を余儀なくされていた。店長に就いた輪島中3年の古畑紫（こうばたゆかり）さん（14）は営業再開を迎え「街中のにぎわいを取り戻したい」と意気込んだ。 　店名の由来は「服を買う場所がない。なきゃ作ろう」。当時、輪島高生だった細谷彩香さん（18）=国際医療福祉大1年=が店長を務め、中高生らが気軽に買い物を楽しめる場所を目指してオープンさせた。 　当初、寄付で集めたスエットやスポーツウエアなど約500着の古着のほとんどは地震で避難所となった輪島中で配られた。馬場崎商店会青年部長で塾経営者の鈴木翔太さん（39）が新たに約200着を仕入れ、鈴木さんの塾に通う古畑さんが店長に手を挙げた。 　この日は帰省中の細谷さんが店を訪れ「店の再出発はうれしい」と喜んだ。「nakya」は店員を募っており、細谷さんからバトンを受け取った古畑さんは「明るく元気な場所にしたい」と笑顔を見せた。