ICC検察官、イスラエルとハマスの5人の逮捕状請求 双方から批判の声
イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスの戦闘を巡り、国際刑事裁判所(ICC)のカーン主任検察官は20日、イスラエルのネタニヤフ首相やガラント国防相のほか、ハマスのハニヤ最高指導者ら3人の逮捕状を請求したと述べた。裁判所は今後、検察官が提出した証拠などを検討し逮捕状発行の可否を決める。 ロイター通信によると、検察はネタニヤフ、ガラント両氏について、戦争の手段としてパレスチナ自治区ガザの民間人に飢餓をもたらし、故意に殺害を図ったことなどが戦争犯罪に当たるとした。ハニヤ最高指導者らについては昨年10月にイスラエルで多数を殺害し、人質を取りガザに連行したほか、拷問や性暴力を加えたことに責任があるとした。 逮捕状請求の発表を受け、「民主国家とテロ組織の指導者を同列に扱っている」(ガンツ前国防相)などとイスラエル、ハマス双方から批判する声が出た。(中東支局 佐藤貴生)