死亡事故多発警報を発令 きょう三重・松阪市が5年ぶり
11日間で死者3人、重体2人
三重県松阪市は4日、2019(令和元)年以来5年ぶりに「交通死亡事故多発警報」を発令した。期間は31日までの28日間。竹上真人市長は同日午前11時から、市役所で会見を開き、11月21日から1日までの11日間に発生した交通事故で死者3人、重体2人が出た深刻な状況を受け、「少しでも気付いてもらえることで、交通事故を減らすことができる。周知徹底したい」と述べた。 警報発令は19年7月30日以来で7回目。市交通安全条例と市交通死亡事故多発警報の発令に関する規則に基づき、1カ月に5件以上発生、または発生状況から市長が特に必要と認めた時に出される。 先月21日から11日間で、3人が死亡、2人が重体となる交通事故が発生したことで市内での交通死者数は9人(松阪署管内では10人)と、2日現在で県内市町でワースト1という状況を受け、今後発生が予想される交通事故に歯止めをかけるため発令した。 交通事故死者のうち約6割が65歳以上の高齢者で、約9割の事故が夕方から深夜の時間帯に発生していることなどを踏まえ、▶警報広報チラシを市施設や関係団体施設での掲示▶市ホームページ、「松阪ナビ」などへの掲示▶ショッピングセンターなどで啓発物品の配布▶市全域の広報車によるパトロール強化▶市交通安全対策委員会の開催――などに取り組む。 竹上市長は「年末の忙しさもあり、いつもなら避けられることがちょっとした気の緩みで死亡事故につながる。少し気を付けることで減らすことができる。これ以上犠牲者を出さないためにも、警報発令を周知徹底したい」と述べた。