【山形】3連休に災害ボランティア活動・復旧進むも今後の生活に葛藤 酒田市北青沢地区
さくらんぼテレビ
7月の大雨で大きな被害を受けた酒田市。県内外から集まった多くの災害ボランティアが3連休に活動し、甚大な被害を受けた北青沢地区でも活動が本格化している。 今年7月の記録的大雨の被害を受け、酒田市では依然、災害ボランティアの受け入れが続いている。16日までの3連休には県内外からあわせて300人を超える人が集まり被災地で活動した。 14日は今年の夏の甲子園に出場した鶴岡東高校の野球部の生徒10人が床上浸水した住宅で床下の土を取り除く作業を行っていた。 (鶴岡東野球部・小林優星さん) 「(来てみると)思った以上にすごくて本当に苦しい状態が続いていると思った。1日でも早く元の生活に戻ってほしい気持ちで復旧の手伝いに来た」 こうした中、一部の集落が土砂に埋まった酒田市北青沢地区では、重機による土砂の撤去が一段落し、9月に入りボランティアによる活動が本格的に始まった。 五十嵐君子さんの住宅でも、10人ほどのボランティアが家の中に入り込んだ土砂を手作業でかき出していった。 (五十嵐君子さん) 「とても助かります、スムーズで。私が新型コロナで休んでいる時に近所は(片づけが進み)きれいになっていったので」 五十嵐さん方は、近所の家々と同様に1階部分の半分の高さにまで土砂が入り込み、家族の手だけでは途方もない労力がかかる状況だった。8月下旬に1回目の支援の手が入り今回が3回目。しかし復旧が進むに連れ、生活の現実味も心に迫り、葛藤も生まれている。 (五十嵐君子さん) 「住み続けた所なので居たい気持ちはあるが、周りがいないとなると1人では住めない」 集落の中には土地を離れることを決めた人もいると言う。復旧中の道路や故郷の風景、コミュニティも元通りになるか分からない中、五十嵐さんの不安は日々募っている。 (五十嵐君子さん) 「これからの不安もいっぱい。市営、県営、職員公舎など提供してもらっているがそれも1年ないし2年が期限。被災者生活再建支援制度もどう使ったら良いのか。それだけでは不十分。家を再建すればそれなりの金額も必要。命はあるのでどうにか生きていかなければいけない」 災害発生からまもなく2か月、住民の「迷い」は続いている。
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