ビンファスト、米工場建設計画さらに延期の方向で検討=関係者
Phuong Nguyen [29日 ロイター] - ベトナムの新興電気自動車(EV)メーカー、ビンファストは、40億ドルを投じる米ノースカロライナ州の工場建設計画をさらに遅らせる方向で検討している。事情に詳しい関係者が明らかにした。 昨年に北米地域の販売台数が1000台足らずにとどまったビンファストが、米国の消費者の取り込みに苦戦している様子がうかがえる。 ビンファストは2022年3月、ノースカロライナにEVと電池を製造する工場を建設すると発表。年間生産能力15万台の規模で、バイデン政権が進めている米国内でのEV生産支援の取り組みに呼応した形だった。 当初は今年7月に工場が完成する予定だったが、既に稼働開始時期は来年に延期されている。関係者の話では、これらのスケジュールを一段と先送りすることが考えられているという。 ビンファストはロイター向けの声明で「ノースカロライナ工場の建設プロセスのあらゆる面について点検と評価を行っている」と述べた。 また同社の広報担当者は、工場の組み立て施設の規模は既に2回見直しており、最新版を4月に提出して当局が現在これを検討していると説明した。 工場建設計画が発表された際に、バイデン大統領は7000人余りの雇用が創出されると高く評価していた。 ノースカロライナ州は20年の大統領選でトランプ前大統領が勝利し、バイデン氏陣営が奪回に力を注いでいる。