「罪と向き合って」今も献花に来る人が…桂田容疑者の逮捕から一夜 地元に衝撃 知床観光船事故
STVニュース北海道
2022年に北海道・知床沖で観光船「KAZU I」が沈没した事故で、19日に運航会社社長の桂田精一容疑者の身柄が検察庁に送られました。 (青柳記者)「釧路海上保安部のシャッターがいま開きました。桂田容疑者を乗せた車が釧路海上保安部を出発します」 午後1時前、釧路地方検察庁に身柄を送られた「知床遊覧船」の社長・桂田精一容疑者61歳は、業務上過失致死などの疑いで18日、海上保安庁に逮捕されました。 桂田容疑者は2022年4月23日、運航管理責任者として安全を確保する義務を怠り、知床半島沖で観光船「KAZU I」を沈没させ、乗客乗員26人を死亡させた疑いが持たれています。 「KAZU I」が出航した斜里町ウトロ。 港には別の会社の観光船が停泊していますが、19日は風や波の影響で全便欠航していました。 桂田容疑者の逮捕から一夜明けた19日も、マチには観光客の姿が… (広島からの観光客)「逮捕自体は長いですね。手続き的なものがあったのかと思いますが、やはり時間がかかったなと。年内ぐらいかなと思っていたので」 (千葉からの観光客)「逮捕されて当然かなと、遺族のことを考えたらそう思います」 一方、斜里町ウトロ支所ではー (林記者)「町にある献花台にはいまもたくさんの花やおもちゃ、そしてメッセージが供えられています」 役場によると、数は減ったものの事故から2年以上が経ったいまでも、町外から献花に訪れる人がいるということです。 桂田容疑者が逮捕された18日も、花を手向けに来た人が見られたということです。 桂田容疑者の逮捕・送検をうけ、事故から2年以上にわたってボランティアで独自の捜索活動をしてきた同じ知床半島・羅臼町の漁師・桜井憲二さんは… (捜索ボランティア 桜井憲二さん)「過去の船の事故とかを見ていても、社長まで逮捕というのはなかなかないことなので、きのうのニュースは驚きました。海保が実際に逮捕という手錠をかけることをしてくれたことは、家族にとってきっといくらかは心の整理というか救いにはなったと思います。しっかり自分のやってきたこと、罪を向き合ってきちんと考えてほしい」 多くの人命を奪い、知床観光に多大な影響を与えた観光船沈没事故からもうすぐ2年5か月。 桂田容疑者の刑事責任がようやく問われることになります。