宮野中2年生が伝統技術に感動 五重塔の改修現場を見学【山口】
宮野中(西村康成校長)の2年生8人が20日、山口市の香山公園を訪れ、70年ぶりの檜皮(ひわだ)ぶき屋根の全面改修工事が行われている国宝瑠璃光寺五重塔の改修現場を見学し、伝統技術の奥深さに触れた。 2年生を対象に行われている職場体験の一環。受け入れ先の檜皮ぶき工場「ひわだや」(佐々木真社長、円政寺町)が、屋根のふき替えを担当していることから実現した。 工事に当たる協和建設工業(萩市)の渡辺敦之建築事業部係長(46)が案内した。塔の柱や屋根の軒先を示しつつ「1442年に建てられた塔が目の前にあり、当時の材料を生かして、改修を行っていることに注目して」と呼び掛けた。 屋根のふき替えは現在4、5層を終え、順調に進展。生徒たちは、めったに見ることができない最上部の相輪まで上がり、世代を超えて守り続けられてきた塔の偉大さに感じ入っていた。 質疑応答で改修工事の大変な点と楽しい点を問われた渡辺係長は「工事計画を実行に移すとき困難があるが大変なことも楽しむ」、佐々木社長(54)は「塔が見られなくて残念という声を聞くとつらいが、改修した屋根をきれいだと言われることが楽しみ」と話していた。 山野優月さんは「伝統技術のすごさに触れられ貴重な体験だった」、築出菜都美さんは「きれいに屋根がふき替えられていて驚いた」と語った。