フィリピン貿易産業省傘下の投資委員会（ＢＯＩ）は10日、戦略的投資優先計画（ＳＩＰＰ）に基づく農業分野への税制優遇の適用が、投資額ベースで累計95億9,000万ペソ（約265億4,500万円）規模に上っていると発表した。 　戦略的投資優先計画の産業区分「ティア２」は、農業省が認めた食料安全保障関連の事業に優遇措置を適用することを定めている。税優遇措置を適用した投資事業には、複合企業メトロ・パシフィック・インベストメンツ（ＭＰＩＣ）の最先端技術を活用した酪農（マニラ首都圏近郊ラグナ州）や野菜栽培（同ブラカン州）がある。 　ほかにも、ＳＬアグリテック（ＳＬＡＣ）のハイブリッド米生産（ルソン島北部カリンガ州）や、ビフェル・アイスプラント・アンド・コールドストレージ（南部ミンダナオ地方東ミサミス州）による低温・乾燥貯蔵施設の建設が含まれる。 　投資委は2024年２月２日～６月11日に計133億8,000万ペソに上る６事業を承認した。産業別では農業が60億5,000万ペソと最も多く、運輸・倉庫が39億5,000万ペソと続いた。