【山口県】市民との交流にも 30億円の周南公立大新校舎が完成
山口県周南市の周南公立大(髙田隆学長)の新校舎完成記念式典が20日、卒業証書授与式に合わせて開かれ、学生も参加したテープカットのあと、来賓など卒業式の出席者が校舎内を見学した。5階建てで1、2階は市民との交流などの多目的スペースの「ウェルビーイングスクエア」、2階に地域健康交流研究センターがあり、3階以上が看護学科などの教室、実習室、ゼミ室、研究室になっている。
同大は4月から経済経営学部経済経営学科、情報科学部情報科学科と、人間健康科学部スポーツ健康科学科・看護学科・福祉学科の3学部5学科になり、学科新設で入学定員が480人になる。 新校舎は新学科の開設に伴い、一部の校舎を取り壊して建設。鉄骨造・一部鉄筋コンクリート造で、延べ床面積は6,641.93平方メートル。事業費は約30億円。大成建設・三和建設・あい設計共同企業体が請け負った。 1階から5階まで吹き抜けでガラス窓も広くとられ、明るい館内になっている。1階にはカフェがあり、4月5日から起業部の学生による会社「Ring's」が運営する。4、5階の実習室には人体の内部の3D映像を映し出せる装置やベッド、人体模型など最新の教材も入っている。
式典では藤井律子市長が「これまで以上に地域に貢献し、愛される大学になるようにしたい」▽髙田学長が「地域の人が立ち寄り、集い、語らい、いい時間を過ごしてほしい」と述べた。 「ウェルビーイング」は心身だけでなく社会的、経済的にも満ち足りた状態。髙田学長はウェルビーイングスクエアについて「地域の方が満たされて良好な状態にあることを目指す大学の象徴となる場所にしたい」と話していた。