「私はレバノンにいる」「正義から逃げたのではない」 ゴーン被告が声明文、日本の司法制度批判も
「私はいまレバノンにいる」――。 レバノンへの渡航が報じられていた日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告が一部メディアに向けて声明文を発表した。欧米メディアの報道によると、ゴーン被告はレバノンに滞在していることを認めた上で、「私は正義から逃避したのではない。私は不正義や政治的迫害から逃れてきたのだ」などと述べ、日本の司法制度を批判した。
米ブルームバーグによると、声明文は12月31日にメールで送信された。その中で、ゴーン被告は日本の司法制度について「有罪だという認識が蔓延(まんえん)し、差別が横行し、基本的な人権が否定されている」と痛烈に批判。「これ以上、日本の司法制度の人質にはならない」と訴えた。ゴーン被告が日本を出国したのは、日本では公正な裁判は受けられないと考えたからだ、と話す関係者の談話も紹介している。 さらに、ゴーン被告は、日産自動車と仏ルノーの関係を一層強化することを妨げようとした日産の経営陣、検察、日本の政府当局者らの陰謀の犠牲者になった、とも主張しているという。