「仕事もないから勝手にしろ」“虐待”うかがわせる電話相談―恵庭市の牧場『障害年金着服訴訟』 原告から届出・通報なく当時の対応違法性ないと市が主張
UHB 北海道文化放送
北海道恵庭市の牧場で働いていた知的障害のある3人が虐待を受けていたなどとして、経営者家族と恵庭市に損害賠償を求めている裁判で、恵庭市は当時、虐待の通報がなく対応に違法性はないと主張しました。 この裁判は知的障害のある男性3人が長年、恵庭市の牧場で劣悪な環境で働かされた上、障害年金を着服されたとして経営者の家族やこの問題を放置した恵庭市に損害賠償を求めているものです。 1月30日の裁判は、市が提出した証拠に別の書類が紛れ証拠不備で審議が進みませんでした。
その書類は牧場を訪れた獣医が恵庭市に寄せた電話の記録で、原告らが牧場から「仕事もないから勝手にしろ」などといわれ困っているとの、虐待をうかがわせる相談でした。 「恵庭市の対応を見ていてこれは絶対に負けられない裁判だと思った」(船山 暁子 弁護士) 一方で市は、原告らから虐待の届出も通報もなく、当時の対応に違法性はなかったと主張しています。
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