櫻井海音&齊藤なぎさ『【推しの子】』実写に挑むプレッシャーを支えた”原作愛”
櫻井&齊藤のファンを飽きさせないためのモットー
ーーアイの印象的なセリフ「アイドルにとって、嘘はとびきりの愛なんだ」にちなんで、お二人の「ファンを楽しませるためのモットー」を教えてください。 齊藤 アイドルだったときから変わってないんですけど、私はファンの皆さんを恋人だと思ってるんです。大好きだし、愛してる。これまで握手会、お話会、ライブを欠席したことがないのも、ファンの皆さんが私のために使ってくれた時間を私も大切にしたいと思ったから。だから、私のモットーは「ファンの皆さんの時間を大切にすること」「そのために欠席や遅刻をしないこと」の二つです。 ーープロ意識がすごいですね。 齊藤 アイドル時代はとくにストイックで、プロ意識がすごく高かったな、と自分でも思います。いろいろなことを考えながらアイドルをやってましたね。 ーーそんな齊藤さんだからこそファンの方に愛されているし、ルビーという役もぴったり似合っているんだと思います。櫻井さんのモットーも聞かせてください。 櫻井 僕は、なるべくありのままの自分でいるようにしています。求められるものに応えようとしたり、必要以上にカッコつけようとしたりもしない。ただ、自分が出ている作品を観て心を動かしてほしいし、生き様を見てもらいたいと思っています。今回の『【推しの子】』でも主演をさせてもらっているので、挑戦している姿を見て、応援したいと思ってもらえたら嬉しいです。 ーー言葉で語らず、背中で見せる、という姿勢なんですね。『【推しの子】』は芸能界の裏表を切り取った作品ですが、お二人がこれまでのお仕事で悩んだりつらかったりしたとき、どうやって乗り越えてきましたか? 齊藤 この世界に入ってからずっと大変だった気がするんですけど、ようやく最近、自分らしくいられるようになった気がします。アイドルたるもの、こうじゃなきゃいけないって悩むことも多くて。いまもそうですけど、ファンの方の言葉を見逃したくないから、ずっとSNSでエゴサしてるんですよ。だから、いろいろな言葉を目にしてしまうこともあって。 でも、支えてくださるファンの方はもちろん、家族やお友達のおかげでここまで来られたな、って思います。このお仕事って、メンタルが強くないとできないし、私はずっと弱いままだけど……でも、周りの人のおかげで少しずつ自分らしくがんばれるようになりました。 櫻井 僕は、あんまり「これをやっていてつらい」と感じることがないんですよね。でもそれは、アクアみたいに、常に自分自身を鼓舞してくれる原動力みたいなものがあるから。決して人には見せられない根本的な部分に、僕はずっと執着しているんだと思います。そのおかげでこのお仕事に向き合えているので、これまであまり苦しかったことはありません。