「殺し屋雇った」発言の比副大統領に出頭要請…国家捜査局「偽画像ではなく脅迫」、「殺し屋」特定へ
【ハノイ=竹内駿平】フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ前大統領の長女・サラ副大統領がフェルディナンド・マルコス大統領を標的に「殺し屋を雇った」と発言した問題で、比国家捜査局は26日、発言は脅迫にあたるとしてサラ氏に出頭を求める召喚状を送った。29日にも任意で事情を聞きたいとしている。
発言の背景には、マルコス、ドゥテルテ両家の間で深まる対立がある。サラ氏は23日のオンライン記者会見で、会見出席者から身の危険があると告げられた際、「もし自分が殺されたら、マルコス大統領夫妻らを殺害するよう殺し屋に指示している」と述べた。これに対し、マルコス氏は25日、「脅威を見過ごすべきではない」とのビデオメッセージを出していた。
国家捜査局は会見の動画を解析し、偽動画ではないと確認した。サラ氏から事情を聞き、「殺し屋」を特定するという。
サラ氏は25日時点では召喚状に従うとしていたが、26日はコメントを避けた。