男子２００メートルバタフライ準決勝に出場した本多灯（撮影・堀内翔）

　「競泳・パリ五輪代表選考会」（２０日、東京アクアティクスセンター） 　男子２００メートルバタフライ準決勝が行われ、世界選手権金メダリストの本多灯（２２）＝イトマン東進＝が１分５５秒４３の全体１位で２１日の決勝に進出した。 【写真】準決勝を終えカメラに向かって手を振る本多は明るい表情だが 　序盤から抜け出すと、後続を大きく突き放してフィニッシュ。全体１位と東京五輪銀メダリストの貫禄を見せたが、派遣標準記録の１分５５秒２７を上回れなかったことから「思っている以上に体の感触はよくないと思った。最後の５０メートルはきつくて腕が上がらなかった。このタイムじゃ代表権を獲得できない」と反省が先に出た。 　２月に負傷した右足は「違和感がある程度」と完全回復していない中での代表選考会。１８日の４００メートル個人メドレーは予選落ちに終わり、「レースに恐怖心があったのは間違いなかった」。２０日午前の２００メートルバタフライ予選は１分５６秒３７で全体２位通過と切り替えたが、「日本でこの種目を引っ張る１人として予選も１位で通過したかった」と悔しさがにじんだ。 　２１日の決勝は五輪切符がかかる大一番。「きついところで根性を見せられるかどうか。最後の５０メートルまで１位をとって逃げ切りたいし、勝ってオリンピックを決めることが大事」と自身を奮い立たせ、「今までの功績は考えずに、改めてチャレンジャーとして、心機一転、心を入れ替えてもう一度チャレンジしたい」と闘志を燃やした。