【シートマスクは防腐剤だらけ?】巷の噂の真相をプロが解説!
手軽に集中ケアできるアイテム、シートマスク。今回は巷で話題員あっているシートマスクと防腐剤について、皮膚科医と処方開発のプロに徹底取材!
教えてくれたのは……
友利新先生 内科・皮膚科医 ぽんかんさん 化粧品処方開発者
大容量のマスクには防腐剤が多いってホント?
ぽんかんさん 個包装のものと比べると、その傾向はあると思います。でも大容量の方が防腐剤が多くなるとされる理由として、「何度も手を入れるから」「空気に触れることが多いから」などがありますが、これは使うたびに指を突っ込むジャ-タイプのクリームも同じですよね。大容量のシートマスクが化粧品の中でもとりわけ防腐剤が多いということではないです。そこまで気にする必要はないのでは。 友利新先生 10分ぐらいでは防腐剤が肌に浸透することはありません。また、防腐剤に殺菌作用があるわけじゃないので、皮膚常在菌がそれで変化することもないですよ。
大容量パックより個包装タイプのほうが衛生的?
ぽんかんさん 手や空気に触れる機会が少ないということでいえば、個包装のほうが衛生的と言えるかもしれません。菌汚染のリスクが少ないため、防腐剤の量も少なくできる場合があります。 また、大容量のように何度も開け閉めしたりしないため、成分の揮発がなく(成分濃度の変化がなく)、品質(効果、使用感、含浸している液の量)が安定しているというのもメリットの一つです。
シートが乾かなければ長時間つけていてもいい?
ぽんかんさん 乾いていないように思えても推奨時間を過ぎれば乾燥してくるし、そうなるとせっかく肌に浸透した潤いがシートに逆戻りしてしまうこともあります。シートマスクは時間をしっかり守ることが、効果実感を高めるポイントに。 友利新先生 角層に入る水分量は決まっています。それを超えてマスクを肌にのせておくと、ふやけて乾燥してしまうことも。決められた時間以上のマスクは逆効果ですよ。
シートマスクを避けるべき肌状態は?
友利新先生 肌がゆらいでいるときは厳禁です。肌がゆらいでいるときはバリア機能が低下しているため、過剰な水分補給で角層がさらにダメージを受けることがあるんです。敏感肌用と書かれていても、それはほとんどの場合、肌荒れ防止成分が配合されているだけ。バリア機能を育む基本のお手入れで、肌の立て直しを! イラスト/もちづきいずみ 取材・文/穴沢玲子 構成/剱持百香 Edited by 剱持 百香
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