え?非難なし?「クレイジーだ」「大した問題ではない」パリ五輪“最速男”ライルズが新型コロナ感染を隠して200mで銅メダルを獲得…“濃厚接触”の他選手はどう感じた?
東京五輪に続いて銅種目で銀メダルを獲得したベドナレクは、米国チームの1人で、彼もまたレース後、ライルズと抱き合っていた。 「私が聞いたところによると、彼には何らかの病気が進行しているようだが、彼に何が起こっているのか、私にはよくわからない」と、ライルズが新型コロナに感染していたことを知らなかったと明かして、こう続けた。 「まったく気にしない。つまり病気になったり、何かあったりしても、私は大丈夫だ。私はこれらのことを大した問題とは考えていない。私は今は健康だし、(今後)自分の体が健康であることを確認するためにできる限りのことをする。だから、まったく気にしていない」 自分たちにも感染するリスクがあったにもかかかわらず、ライルズの強行出場を問題にしなかった。 選手村では新型コロナの感染者が続出して風邪も流行。注意を呼び掛けるメッセージが選手に伝えられ、張り紙などもされているそうだが、ベドナレクは、「何かが起こっているというメッセージが出ていたみたいだけど、私はそれを見ていない。私の性格がのんきなのかな」と、さらっと返したという。 また選手のほとんどは、このニュースを知らず、男子200メートルの直後の女子400メートルハードルで4位に入賞した出場したジャスミン・ジョーンズ(米国)は、「知らなかった。(新型コロナに感染して銅メダルは)すごいね。それはクレイジーです。彼におめでとうと言いたいです。彼はその点で素晴らしいです。それは本当に印象的でで、ほんと脱帽です」と、チームメイトの強行出場を非難するどころか逆に称えた。新型コロナに対する社会の受け取り方が大きく変化しているのと同様に、選手たちも、それほど神経質になっていないのだろう。 ちなみにライルズには、レース後に運営サイドから「テクニカルルール7.1」に違反した「不適切な行為」を犯したとの理由で「イエローカード」を示された。場内アナウンスの選手紹介後にスタジアムに登場したライルズはトラックのあちこちを跳ね回り、興奮してスターティングブロック近くのレーン5のスピーカーが収納されたマーカーを倒して、ボックスの番号が剥がれ落ちた。そのことが「不適切な行為」とみなされた。だが、出場選手たちは、新型コロナに感染したことを隠して強行出場した行為を「不適切」とは判断しなかったようだ。 その後、ライルズは、Xに「私の2024年パリ五輪ではこれで終わりになると信じている」と投稿して400mリレーを欠場することを示唆。実際、400mを欠場して、チームにショックを与え、ベストメンバーを組めなかった米国は、1走から2走のバトンで規定ゾーン内をオーバーするミスがあり失格となった。
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