バンクーバー美術館でフィレレイ・バエズさん展 故郷カリブ海の歴史伝える
ドミニカ共和国出身のアーティスト、フィレレイ・バエズさんの個展がバンクーバー美術館(750 Hornby St. Vancouver)で11月3日から始まった。(バンクーバー経済新聞) 【写真】フィレレイ・バエズさんとインスタレーション カナダでは初の開催となるバエズさんの個展。制作拠点とするニューヨークで過去20年間に製作した絵画やインスタレーション約30点を館内2フロアに展示する。 故郷のカリブ海沿岸の自然や文化、歴史から影響を受けた作品を製作し続けているバエズさん。明るい色彩を多用し、古くから伝わる物語や伝説から影響を受けたファンタジー要素も加えた作品は歴史をさかのぼり、カリブ海沿岸で現代にも続く植民地主義の影響、性差別や人種差別を力強く伝える。 バエズさんは「歴史や物語から学ぶ過去は常に現在の私たちにつながっている。今の私たちの行動も未来につながっている。私の作品を見て何かを感じてもらえたら次は作品に関係する過去の時代についても思いをはせてみてほしい」と話す。 バエズさんについて、同館キュレーターのイバ・レスピニさんは「物語の語り手で、歴史家でタイムトラベラー」と評し、「展示会場で最初に出合う色鮮やかな絵はタイムトラベルへのポータル(入り口)だ。そこから旅を始め過去から現在につながるバエズさんの世界を楽しんでもらえれば」と呼びかける。 同美術館の開館時間は10時~17時(木曜・金曜は20時まで)。火曜休館。入館料は、BC州住民=29カナダドル、BC州外在住者=35カナダドル、18歳以下=無料。毎月第1金曜の16時~20時は無料(任意の寄付を推奨する) 個展は3月16日まで。
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