被災地、熱中症対策を強化 ボランティア汗だく 気温上昇 水分補給、冷却スプレー活用
能登半島地震からの復旧を支援する災害ボランティアが、熱中症対策を強化している。気温が上昇する中、長袖、長ズボン姿でヘルメットも着用して活動すると、1時間もたたずに大量の汗でびしょびしょに。真夏日となった輪島市では13日、ボランティアは小まめな水分補給に加え、冷却スプレーや水で冷えるタオルなども使って体内に熱がこもるのを防ぎ、被災者の生活再建へ汗を流した。 輪島市は13日、35人のボランティアを受け入れた。宅田町の災害ボランティアセンターで行われた打ち合わせでは、市社会福祉協議会の荒木正稔さんが「今日も暑く、想定以上の汗をかくと思う。体調を崩さないように水分の補給を忘れないで」と呼び掛け、体調不良時に使う冷却剤などを配布した。 鳳至町の木造2階建て住宅兼店舗では、ボランティア5人が活動し、割れて散乱した瓦やガラスを片付けたり、家の中にある洋服を取り出したりした。ボランティアはしたたり落ちる汗を拭いながら作業に当たり、1時間ほどたつと日陰で休憩して水などを飲んだ。 ボランティアに10回ほど訪れている白山市千代野南1丁目、嘱託社員坂井正彦さん(62)は「真夏になればこれ以上暑くなる。体感温度が下がるというファン付きの作業服を買おうと思う」と話した。 珠洲市内にボランティアを派遣している日本財団ボランティアセンターは「作業に集中しすぎて、熱中症になる恐れがある」として、それぞれの活動場所にタイムキーパーを配置し、1時間に1度は10分程度の休憩を取るよう指導する。塩のタブレットも配布しており、ボランティアの体調を守る。 ●珠洲の避難所にエアコン 珠洲市は13日、避難所となっている蛸島小にエアコンを設置した。避難者の熱中症予防を図る。