リバプール、優勝から大きく遠ざかる敗戦 クロップ監督「何もいいことが言えない」
◆プレミアリーグ第34節 エバートン2―0リバプール(24日、グディソン・パーク) 24日、英国では前日に引き続きプレミアリーグの第34節が4試合行われ、日本代表主将・遠藤航(31)が所属するリバプールはアウェーで地元の宿敵エバートンと対戦。遠藤は日曜日のフラム戦フル出場から中2日で行われたこの伝統のマージーサイド・ダービーはベンチスタートとなった。 厳しい結果になった。三つ巴の優勝争いから大きく後退する敗戦を喫した。しかも地元の宿敵エバートンに引導を渡された形になった。「この試合については何もいいことが言えない」。さすがのクロップ監督も試合直後のテレビインタビューでそう語るしかなかった。 前半27分のブランスウェイトの先制点はFKが起点。そして後半13分のキャルバート=ルーウィンが至近距離からヘディングで押し込んだ2点目はコーナーキックがアシストとなった。クロップ監督は「2点ともセットプレーだった」と振り返って肩を落とした。 先制点を奪われてから、リバプールも突破口を築こうと必死に押し上げた。しかしヌニェスが至近距離から放ったシュートはGK正面に飛んだ。「同点弾が出ていれば、そこから試合の流れを変えることもできただろう。しかしゴールは生まれなかった」と56歳ドイツ人闘将。さらには「2点目を奪われてからは、ただジリジリと時間が過ぎて行き、勝とうという信念も薄まっていった。今日の試合に関しては力が足りなかったというしかない」と続けて、苦い敗戦をかみ締めていた。 2―0完敗後、エバートン・サポーターが「リーグ優勝を逸して、監督もいなくなる」と残酷なチャントを歌った。主将ファン・ダイクは直近4試合のリーグ戦で1勝1分2敗の突如の不振に陥り、三つ巴の優勝争いから脱落したことについて、「これが原因だと単純に指摘できるものはない。色々なことが複合している」と話したが、「我々はもう優勝争いについて語るべきではない」と続けて、唇を噛んだ。 遠藤は後半19分から投入されたが、ただ敗戦に向かって流されていくような虚しいチームパフォーマンスのなかで見せ場は作れず。試合後、日本代表主将はチームメートと共に厳しい表情で記者団の前を通り過ぎたが、日本人記者団には一瞬黙礼。しかしあまりにも痛烈な負け試合の直後で、無言のまま通り過ぎた。
報知新聞社