近いけど1泊したい! 絶妙な距離感の「熱海」でニュースな宿4軒
アートな空間でいただく日本料理「楽精庵」、宿泊していなくても利用可能に
食に定評のある「ATAMI 海峯楼」。季節折々の味わいを丁寧に仕上げた美味なる料理を、非日常な空間で楽しめるのもここの特徴といえるでしょう。リゾートのアイコンでもある総ガラスの「ウォーターバルコニー」は2室の「LUXURY SUITE」のゲストだけが楽しめる特権ですが、実は1階の「日本料理 楽精庵(らくせいあん)」は宿泊していなくても利用することができます。
楽精庵は、徳力富吉郎氏が手掛ける金のふすま絵が四方を囲む大広間。青々とした松林や岩に打ち付ける波しぶきなど、日本の海岸線の美しさが表現されています。一方のふすまを開くと、狩野智宏氏によるガラスのオブジェ。伝統美とモダンアートが出会う空間です。二間に分ければ、2~6名の個室に。貸切るならば、最大12名まで収容できます。 で、気になるお料理。ちなみに、ペアリングで楽しんだある日の「季節の日本料理」は、こんな感じでした。裏ごししたかぼちゃのやさしい味付けのアンに甘辛のタコを合わせた「南京玉地蒸し 蛸柔らか煮」、お出汁が沁みた手毬状の万願寺寿司など、六品からなる華やかな前菜からスタート。合わせたのは、花の香りをまといつつ甘さと辛さのバランスがよい「カデルボスコ フランチャコルタ」。前菜にぴったりです。
椀物はカツオのお出汁をきかせた玉蜀黍(とうもろこし)のすり流し、若い竹筒に盛ったお造りと続いて、焼き物は伊東でとれた近海のカマス。乾燥させた浜納豆を振りかけて、香ばしさを引き立てます。ここでは北杜市のぶどうを使ったソーヴィニヨンブラン。
メインである強肴は、小鍋仕立ての黒毛和牛。意外にも、ヨモギ餅や丸ナスを添えた葛そうめんに、絶妙な火入れの和牛が浮かんだ仕立て。ガツンとした料理にも寄り添う「ペッポーリ シャンティクラシコ」が相性抜群です。 そして御殿場産コシヒカリを使った金目鯛釜炊きごはんは、味変にお茶漬けとしても。4種が楽しめる水菓子でコンプリート。季節ごとに料理を楽しみに訪れる常連さんもいるそうです。