竹内涼真×高橋文哉、“きみセカ”シリーズの集大成は、お互いの熱量がぶつかり合って生まれたシーンに注目
かまれると化け物になってしまう謎の感染症「ゴーレムウイルス」に脅かされる人々を描いた大ヒットサバイバルドラマシリーズ「君と世界が終わる日に」(Huluで配信中)の完結編となる「劇場版 君と世界が終わる日に FINAL」が1月26日に公開。主演としてシリーズを引っ張ってきた竹内涼真は、連れ去られたまな娘の奪還を目指す響を、新キャストの高橋文哉は、生き別れてしまった幼なじみの女性を捜す大和を演じる。二人に本作への意気込みや互いへの思いを聞いた。 【写真】竹内涼真×高橋文哉、リラックスムードの密着ショット ■竹内「これまで頑張ってきたご褒美をいただいたような気がしています」 ――本作への思い、役作りでこだわった部分を教えてください。 竹内:4年近く前に初めて聞いたときは、チャレンジングな企画だなと思いました。ハードな撮影が予想されましたが、新しいチャレンジができることにワクワクしたことを今でも覚えています。それこそSeason1のときは2までしか決まっていなかったので、それがまさか映画になるなんて当時は思ってもいませんでした。これまで頑張ってきたご褒美をいただいたような気がしています。 高橋:僕は正直、最初は不安でした。今までにない役をいただけてありがたい気持ちでしたが、本当に僕でいいのだろうかという思いもあって。でも、今回はカッコ良くないところがカッコ良く映ればいいなと考えながらやっていたので、今までとは違った楽しさがありましたし、自分への新たな発見もありました。 竹内:シリーズごとにその時々の響の在り方が描かれてきましたが、劇場版での響は父親として娘と向き合う覚悟を決めて、娘が捕らわれているタワーを目指します。そこでの葛藤というのが劇場版でのテーマだなと思いました。 高橋:僕が大和を演じるときにイメージしたのは、“漢(おとこ)”でした。大和は元とび職の青年で、ニッカポッカをはいているのですが、ハーネスを着けてポケットに手を突っ込みながら歩いていると、不思議とガニ股になるんですよね(笑)。だから、ニッカポッカの衣装を身に着けたときに、大和の男っぽさをつかめた気がしました。 ■高橋「大和と響には共鳴し合う部分があったんじゃないかと思いました」 ――高橋さんは自身が演じた大和に対して、Season1の響(竹内)と近い雰囲気を感じていたというエピソードをお聞きしました。 高橋:大和も襟足だけですが、髪色は金髪ですしね。僕が一ファンとして作品を見ていて、Season1の響が“きみセカ”のイメージになっているのもあるかもしれませんが、スタッフさんも「昔の響みたいだ」と言ってくださっていたので、近しい雰囲気はあるのかなと思いました。 竹内:響はシーズンを重ねるごとに、この世界で生きるために必要のないものを排除してきました。なので、人としてはどんどん不器用になっているのですが、逆に大和はすごくパワフルで感情も豊か。響にも昔はそういうところがあったし、もしかしたら大和のパワフルさは今の響が一番欲しているものなのかなと思いました。だから、響と大和が似ているというよりも、響は無意識的なところで大和を必要としていたんだと思います。 高橋:大和が感情の揺れ動きを一番見せているのは、響の前なんですよね。だからこそ、共鳴し合う部分があったんじゃないかと思いました。 ■竹内「皆さんが思っている以上に文哉くんはすごく“漢”です!」 ――お二人の共演は今回が初めてになりますが、互いの印象や感じたことなどを教えてください。 高橋:涼真さんとの共演は、本当に最高でした。初めてご一緒したのはホン読み(台本の読み合わせ)の場でしたが、そのときにされた涼真さんのあいさつに、この作品への熱量や愛、思いがすごく詰まっていて、「僕が先頭を走るので、ついてきてください」と言われた気がしました。現場では、お互いに提案し合うことが多かったのですが、そこでも導いてくださって、懐の大きい先輩でした。 竹内:僕が思う文哉くんは、ものすごく男っぽい人。僕の周りにも「文哉くん、カッコいい!」と言っている人がたくさんいますが、作品から受ける印象って、思っている以上に強烈なんですよね。だから、繊細でスマートなイメージがあるかもしれないけど、皆さんが思っている以上に文哉くんはすごく“漢”です! 彼が30代になったときにどんな男になっているか今から楽しみです(笑)。 ■高橋「涼真さんとお互いの熱量がぶつかり合うのを感じました」 ――最後に本作での見どころや注目して欲しい部分などを教えてください。 高橋:大和が響とぶつかるシーンもあるのですが、そこはリハーサルから本気でいかせていただきました。そうすると、どんどんボルテージが上がっていって、お互いの熱量がぶつかり合うのを感じました。あれは涼真さんとだからこそ生まれたものだと思います。 竹内:文哉くんが全力できてくれたからこそ生まれたシーンがたくさんあります。文哉くんの熱さに僕自身も響としての熱さを取り戻していくような感覚がありました。自分なりに試行錯誤し、修正や改良を重ねていったのが“きみセカ”シリーズです。そのファイナルである映画が一番面白いものになっていると思います。 ◆取材・文=馬場英美 撮影=下田直樹 スタイリスト=徳永貴士(SOT)(竹内)、Shinya Tokita(高橋) ヘア&メーク=佐藤友勝(竹内)、池上豪(NICOLASHKA)(高橋) 撮影協力=バックグラウンズファクトリー