筑陽学園選手紹介/7止 /福岡
<第91回選抜高校野球> ◇下半身強化に手応え 中山颯太投手=1年 カーブやスライダーなどを操る右腕。身長174センチ、体重64キロと細身の体格で直球は130キロ台だが、チームの紅白戦では緩急をつけた投球で次々と打者を打ち取っていく。 冬場はストレートの威力と制球力アップを課題に、下半身強化に取り組んだ。タイヤ押しの練習を繰り返し「直球が前より伸びるようになった」と手応えを感じている。 チームには「3本柱」となる西雄大、西舘昂汰、菅井一輝の2年生3投手がいる。それでも「3人が切磋琢磨(せっさたくま)している中に、自分も食い込んでいきたい」。高い向上心を胸に、実力を伸ばす。 ◇課題克服へ基礎磨く 藤井健伍選手=1年 健伍の名は、自分が生まれる前に他界していた祖父健司さんから一字を取って付けられた。健司さんは野球好きで指導者もしていたことを知り、小学3年で野球を始めた。 三塁手としての守備を課題に挙げる。ファインプレーを見せていた先輩三塁手が、壁にボールを当ててひたすら基礎練習を繰り返していたと聞き、朝練では同様に、黙々と壁当てを続ける。 中学時代は4番の経験もあり、光るバッティング技術を持つ。「こいつなら任せられると言われるような、安心感あるプレーヤーになりたい」。大舞台に立つため基礎を磨く。 ◇甲子園の土、感慨深く 前田健人部長(34) 関西高校(岡山)在学時に、2年連続でセンバツに出場した。三塁コーチャーを務めた2年生では、強豪・智弁和歌山を破るなどしてベスト4入りを果たした。 部活動の経験から、高校の指導者に憧れた。専修大では学生コーチを経験。出身地の福岡に戻り、2010年から筑陽学園のコーチを、15年から情報科常勤講師となり、部長を任される。 ノックでは厳しいコースに打ち分け、選手たちを鍛え上げる。「もう一度、甲子園の土を踏めるのは感慨深い」。選手たちが力を発揮できるよう、準備を整える。=おわり 〔福岡都市圏版〕