【独自取材】45mをわずか20秒で…死亡事故が相次ぐ“渡れない踏切” 市長が突如打ち出した「廃止案」に住民からは賛否両論 『利便性』か『安全性』か…意見が二分する背景にある“やむを得ない事情”とは?
そうした中、2024年10月2日に横浜市・山中竹春市長は、「人命という尊さを踏まえ、踏切の危険性につきまして、踏切の廃止に向けて取り組んでまいります」と発言。横浜市は、安全性を考慮し、踏切を廃止して橋を新設する計画を立てています。 地上10mの新しい橋には、自転車も入ることができる20人乗りのエレベーター2基を設置する予定です。ただ、夜間工事のため工期は5~10年かかる見込みだということです。 しかし、“踏切廃止”を巡って、近隣住民からは賛否両論が―。
■45mの道が迂回すると約3kmに…踏切廃止「反対」主な理由は『利便性』
(住民) 「私は賛成」 「ここら辺の踏切は事故が起きるので、アリだと思う」 踏切廃止について、賛成の声がある一方で―。
(住民) 「反対です」 「ここを止められると、かなり遠回りしないといけなくなるので、それは非常に困ります」 反対意見がより多く聞かれた主な理由が、車やバイクでの通行ができなくなる『利便性』の問題です。
そこで『ミヤネ屋』は、踏切を迂回した場合、実際どのぐらいの時間がかかるか計ってみました。踏切だと約45mの道ですが、迂回ルートを走行すると、その距離は約3kmとなり、車で約10分かかる結果になりました。
Q.橋を新設すると、車やバイクは通れなくなるんですね? (元経産官僚・岸博幸氏) 「はい。それで回り道になるから、地元の人たちにとっては大変不便だということです。ただ、気持ちはわかりますが、やはり行政側からすれば、安全性を最も重視せざるを得ません」 Q.列車を高架にするのは、どうですか? (岸氏) 「本当は列車を高架にして、人と車が通れるようにしたほうが良いんですけど、大工事になって時間がかかるのはもちろん、周りもだいぶ変えないといけませんから、現実的ではありません」
また、反対意見の一つには、近くに商店街があるため、人の流れが変わることへの懸念もあるということです。『利便性』と『安全性』の狭間で、町は今、大きく揺れています―。 (「情報ライブ ミヤネ屋」2024年10月11日放送)
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