米軍基地内コース、走ってみたら何が見えた? おきなわマラソン なぜ嘉手納基地コースは実現したのか
2月に開催された「第29回2024おきなわマラソン」は快晴の下、ランナーたちがそれぞれのペースでゴールを目指した。おきなわマラソンと言えば、他の大会にはない特徴として米軍嘉手納基地内を通ることが挙げられる。普段、入れない基地内のコースは、どんな様子なのか。実際にコースを走って見えてきたものは。 【実際の基地内】そもそもなぜ?反対の声は?
嘉手納基地内のコースは約2・4キロ。入り口は、沖縄市の通称「ゲート通り」に接する「第2ゲート」。フルマラソンのスタートから30キロ前後の地点だ。ランナーたちは、かなり体力を消耗した段階で基地内に入り、普段と異なる光景が目に入ってくる。 「イエー!」「レッツゴー!」。体格の大きな米兵や基地関係者、その家族らがコース沿いでランナーへ次々に声援を送る。基地関係者の子どもたちによるエイサーでもエールを送る。基地内に2カ所ある給水所ではその米兵や基地関係者らが列をなしてランナーにコップを手渡し、給水を支援する。参加した県内外のランナーから「アメリカの方々が盛り上げてくれた」「きつかったが、アドレナリンが上がった」などの声も聞かれた。 嘉手納基地で航空整備士として勤務する米兵の男性(24)は基地内のコース沿いで初めて給水の支援などに参加した。ボランティアへの参加は「上司から指揮系統で降りてくる」と話し大会について「素晴らしい。とても大事だ。地域に密接に関われる機会」と語る。
基地内コース沿いには米兵やその家族らが使うフィットネスクラブ、テニスコートなどいくつもの広大な運動施設や商業施設、カデナハイスクール、宿舎などが広がっていた。
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