卵巣が6センチに肥大…いつ破裂してもおかしくない 生理痛は子宮内膜症のサイン 放置しておくと不妊のおそれも 20年の悩み語る女性
子宮内膜とは子宮の内側にある膜のことで、妊娠した場合に赤ちゃんが育つ場所です。 妊娠が成立しなかった場合、受精卵受け入れのために厚くなった子宮内膜は、子宮からはがれて血液と共に排出されます。それが毎月訪れる生理です。 しかし、この子宮内膜が何らかの理由で別の場所にできてしまう病気が「子宮内膜症」です。子宮の表面や卵巣、他の臓器に流れ出血を起こす場合があります。 子宮以外の臓器には出口がないので、経血がどんどん溜まってのう胞ができ、臓器の炎症や肥大、痛みなどを引き起こすのです。 女性クリニックWe!TOYAMA 鮫島梓医師:「内膜症があるとやっぱかなり痛みが出やすいですよね。お腹の中の環境がやっぱり炎症の高い状態になることが影響して、不妊の原因にもなってきてしまう。ひどいと卵管が塞がってしまうので、そうすると自然妊娠がもう完全に無理」 40代女性は子宮内膜が右の卵巣にできたため、肥大した卵巣内の「のう胞」を取り除く腹腔鏡手術をしました。 ■原因は月経回数、現代女性はおよそ500回 推定患者数は国内でおよそ260万人の子宮内膜症。生理がある女性の10人に1人が抱え、20代から30代に最も発症しやすいと言われています。なぜ今、子宮内膜症が増えているのでしょうか。 女性クリニック WeTOYAMA 鮫島梓医師:「初経年齢が早まってるっていう影響もあって、本当に昔の人と比べて10倍ぐらい多いんじゃないかっていうふうにも言われてますよね」 昔の女性の生涯の月経回数が50回だったのに対し、現代女性はおよそ500回。 現代は栄養状態が良いことから初潮年齢も早く、また少子化で出産の回数も減っています。月経の回数が増え期間も長くなっているのです。 女性クリニックWe!TOYAMA 鮫島梓医師:「毎月出血が起きてっていうのは、卵巣にとっても排卵するときって卵巣を破って出てくるので、一つ負担はかかってるわけですよね。あとは出血すること自体はいいとは思うんですけれども、ホルモンにずっと同じ状態さらされてるっていうのが子宮内膜症とかの病気が増える。子宮筋腫後は子宮体がんなんかも昔の人と比べると、起こりやすい状況になってます」