1mショートパットで力まない、曲がるイメージの”プロライン”を知る…2025年パターを極める5つのコツ【まとめ】
スコアも所作も洗練させるための技術と知識を伝授する、吉田洋一郎コーチの人気ゴルフ連載から「パター」に関する記事をまとめてお届け! ※2024年1月、2月、4月、6月、11月掲載記事を再編。 【写真】2025年パターを極める5つのコツ
1.パターが入らない時に…試すべきグリップの握り方
プロゴルファーで、パッティングで苦労したことはないと胸を張って言える選手は少ないだろう。 パッティングはショットに比べて振り幅が小さく、わずかな動きの違いによっても大きな影響を受けるため、調子の波が出やすい。 PGAツアー選手が、パッティングを追求するなかで、クローグリップやソーグリップといった変則グリップにたどり着くケースがある。クローグリップとソーグリップはどちらも右手をグリップに軽く添える握り方で、右手の形の違いによって呼び方が異なる。 クローとは、英語でタカなどのかぎ爪のことで、クローグリップは右手の指先でつまむようにパターを持つ。 一方のソーグリップは、人差し指から小指の4本の指の中央部分と親指で挟むようにしてパターを持つ。ソーとは英語でノコギリのことで、右手の形がノコギリに似ていることが由来。クローグリップもソーグリップも左手は通常のグリップと同じように握ることは共通している。 右手をこのような変則グリップにする理由は、右手(利き手)の使い過ぎを抑えるためだ。 多くの人が普段の生活では使い慣れた利き手を使っており、その器用な利き手がインパクトの瞬間に無意識に反応して、プッシュアウトや引っ掛けのミスパットを誘発してしまうことがある。 シビアな状況でプレーをするプロは、肝心の場面でこのような意図しない動きが出ないように、右手のグリップを工夫しているのだ。
2.ボールの転がりが悪い! パターのタッチが合わない理由は、利き手にあり
パッティングストロークはシンプルな動作だが、ボールを強く打ってしまったり、逆に緩んでしまったりと、思うように距離感が合わないことはないだろうか。 距離が合わないのは単純に練習不足ということもあるが、打ち方が問題でタッチが合わないケースもある。 特に、ボールを下から上にすくい上げるようなストロークになると、パターヘッドのロフトがついた状態でボールにコンタクトするため、ボールの転がりが悪くなる。 その結果、ショートしやすくなるだけではなく、カップに届かせようと強くヒットしてオーバーする場合も出てくる。このような悪循環に陥ると、強く打てばいいのか弱く打てばいいのかわからなくなり、3パットを連発してしまう。 こうした傾向の人は、パッティングで利き手を使い過ぎる傾向がある。特に、利き手の手首を手のひら側に曲げて使うケースをよく目にする。 一般的に人が何かの道具を使う際、利き手に頼るのは自然なことだ。しかし、ゴルフではできるだけ手先などの末端部分を使わずに、動作の再現性を高める必要がある。 手を使うことは本能的なことのため、使わないようにすることは簡単なことではなく、PGAツアーのトップ選手がグリップの握り方を試行錯誤するのも、利き手の使い方に悩んでいるためだ。 それだけ利き手の使い過ぎを抑えることは難しいのだが、意識して練習を繰り返すことで、利き手の使い過ぎを防ぐことができる。