トイレへ向かう途中に転倒 入院患者が歩行不能に 「車いすで移動していれば防げた」 病院が過失認め450万円支払いへ 愛知
一宮市立市民病院(愛知県一宮市)に入院していた当時80歳の男性が、トイレに向かう途中に転倒し、歩行不能な状態になりました。 この事故について、病院側が過失を認め、男性側に450万円を支払うことで和解が成立することになりました。 【写真を見る】トイレへ向かう途中に転倒 入院患者が歩行不能に 「車いすで移動していれば防げた」 病院が過失認め450万円支払いへ 愛知 病院側の発表によりますと、2021年4月、近隣クリニックからの紹介で、胸と背中の痛みを訴えた当時80歳の男性は、一宮市立市民病院の救急外来を受診し、不安定狭心症の診断で、集中治療室に入院しました。 男性は入院の翌日に、一般病棟に移り、転倒・転落アセスメントで危険度II(転倒・転落を起こしやすい状態)と評価されたため、移動時はナースコールを押してもらうようにし、病床に離床センサーを設置して、移動時には看護師が付き添うことになりました。 この日は、男性が睡眠導入剤を内服し、入眠後、2回トイレまで看護師が付き添って歩行し、ふらつきがありました。 そして入院から2日後となる日の深夜2時半、トイレに行きたいとナースコールがあったため、看護師が片腕を支えた状態で、歩いてトイレに向かいましたが、途中で、男性に膝折れがあり、男性がしりもちをつく形で看護師とともに転倒しました。 男性は、右大腿骨頸部骨折と診断され、歩行不能な状態が続き、後遺症が残ることになりました。 調査の結果、病院側は、「睡眠導入剤の内服後の歩行時のふらつきは事前に確認されていて、トイレへの歩行時は車椅子での移動をしていれば、転倒を防ぐことができた可能性がある」と過失を認め、男性側に450万円を支払うことで和解が成立することになりました。 一宮市立市民病院の志水清和院長は、「患者様に多大な身体的精神的負担をおかけすることとなり、大変申し訳ありませんでした。事故を真摯に受け止め、再発防止に取り組んで参ります」とコメントしています。
CBCテレビ
【関連記事】
- 全裸でなく下着や水着を着用へ 動画の拡散で「事件につながる恐れ」 伝統の祭りに大きな変化
- 元TOKIO山口達也さん(51)が語ったアルコール依存症の苦しみ 「2年間飲まなかったのに 一気に1.5リットル飲んでバイクにまたがった」
- 「娘の顔が分からなくなってきた」5回目のワクチン接種後に体調不良 手足に力が入らず字も書けない“記憶障害”も… “打たざるを得ない”医療機関の事情【大石邦彦が聞く】
- 信号待ちをしていたら無免許運転の車が突っ込んできた 私“玉突き事故”の渦中に「えっ、なぜ?車の修理代は自分で?」【衝撃の交通事故体験記】
- 致死率30%の“人食いバクテリア” 「この痛みから解放されるならなんでもいい」 感染した男性が語る壮絶な闘病体験