【鈴木隆行の代表チェック】悪い所が1つも見つからない好内容 プレーに勢い、自信…U―23アジア杯UAE戦
◆サッカー男子パリ五輪アジア最終予選兼U―23アジア杯 ▽1次リーグB組第2戦 日本 2―0 UAE(19日・ドーハ) 8大会連続五輪出場を目指すU―23日本代表は、UAEに2―0で快勝。2連勝でグループ2位以内が確定し、決勝トーナメント進出が決まった。 * * * * 悪い所が1つも見つからないような内容だった。初戦の中国戦から先発7人が入れ替わったが、攻撃ではコンビネーションや個の技術を生かし何度もサイドを突破した。守備でも長身FWにロングボールを蹴ってくるUAEに対して、こぼれ球への反応など周りの選手のカバーリングは良く、非常に安定感があった。 特に印象に残ったのはMF佐藤恵允。個人で相手を打開できるのは魅力的だ。目に見える結果を出せば、代表の中心になってもおかしくない。DF関根大輝もビルドアップの所で自ら持ち運んでパスコースを作ったりと、能力の高さを感じさせた。 これだけ良いプレーをできる選手が出てくるのは、Jリーグなど所属クラブで試合に出ていることが影響しているとみる。勢い、自信を感じる。力を持った選手が多いことで、代表チーム内にはより競争意識が芽生えてくる。選手間には「良いパフォーマンスをしないといけない」と緊張感も生まれ、自ずとパフォーマンスが上がってくるはずだ。大岩監督も、次戦のメンバーを決めるのに悩んでしまうのではないだろうか。 韓国は、首位通過をかけてモチベーション高く勝ちにくると予想できる。死にもの狂いで激しくくる相手を前に、今日のようなパフォーマンスを発揮できるか。プレッシャーがかかる状況で結果を残せてこそ、本物といえる。(スポーツ報知評論家、元日本代表FW=鈴木隆行)
報知新聞社