河村勇輝が「苦しむことを望んでいた」と言える理由 バスケW杯の映像は「恥ずかしくて見ない」
── 今シーズンはより、自他ともに認めるチームのエースとなった河村選手ですが、シーズンでの戦いぶりで苦悩する一方、Bリーグのハイレベルな試合のなかでやれることが「楽しい」とも口にしています。 「その気持ちは本当にあります。『苦しむことを望んでいた』というのもおかしいかもしれないですけど、シーズンが始まってそう簡単にいくとも思っておらず、そのなかで『どれだけ自分たちはできるんだろう』『簡単にはいかないシーズンだろうけど、それを乗り越えてこそ優勝できるのではないか』という期待感を持ってシーズンに入りました。 なかなか結果がついてきていない苦しさはあるものの、最初からそういった可能性があるなか、どれだけできるかっていう楽しさの部分も僕のなかにはあったので。苦しさのなかでチームが勝つために何ができるのかを考えながら日々を過ごすのは、自身の成長にすごくつながっているなと思っています」 ── 今シーズンは昨夏のワールドカップでの日本代表の活躍によって、Bリーグ全体の観客数も増えています。そうした盛り上がりは感じていますか? 「本当に感じていますね。ホームの試合も毎回、満員のなかでプレーできていますし、僕たちの試合だけでなく、どこの会場でもたくさんのファンの方々が足を運んでくれているのを見ています。新規の方々も絶対にたくさんいらっしゃると思うので、だからこそ熱い試合を繰り広げて、バスケットボールの魅力をBリーグで感じてもらえればいいなと思っています」 ── 河村選手は今のバスケットボール人気の中心人物です。街を出歩くにしても周囲に気づかれて大変ではないですか? 「いや全然、そんなことはないですね(笑)」 ── 本当ですか? 「はい。本当に全然。身長の大きな選手と歩いていたら気づかれることもあるんですけど、ひとりで歩いていたら、マスクをしなくても全然気づかれないですし。(身長208cmの)ジョシュ・ホーキンソン選手(サンロッカーズ渋谷)と話したら、彼は『大変だ』って言っていましたけど(笑)。それに比べたら、息苦しいことは一切ないですよ」