バスツアーを利用して３日の試合に駆け付けた千葉サポーター

　いわきＦＣの対戦相手のサポーター向けバスツアーが注目を集めている。福島県いわき市での試合に合わせて会場までのバスやホテルをいわき側が格安で手配。観戦で何度も「遠征」するファンには旅程を組む手間が省ける上、懐にも優しいと好評だ。 　県の補助金を活用した事業で、Ｊ２に昇格した昨季から実施。対戦チームのファンを対象に東京駅周辺から同市まで往復する１泊２日の日程で、料金は１人約９千～１万円と安価だ。昨季の２回はいずれも完売し、今季も４月の清水エスパルス戦で清水サポーター４０人が利用して完売だった。 　３日にハワイアンズスタジアムいわきで行われたジェフユナイテッド千葉戦でも千葉サポーター約４０人がツアーで訪れた。利用者には地元銘菓などのお土産を用意し、試合翌日には市内の商業施設いわき・ら・ら・ミュウで県産魚介類「常磐もの」や地元産品に触れてもらう時間も設けている。ツアーを利用した愛知県の自営業松本直宰さん（３５）は「かなりお得でありがたい。お土産も買って帰るのが楽しみだ」と話した。

　チームを運営するいわきスポーツクラブ地域推進マネージャーの平沢俊輔さん（３０）は「いわきを知ってもらうと同時に、浮いたお金を地元に落としてもらえれば地域振興にもつながる」と話している。