給食のリンゴを食べて重体になった園児、1年経っても意識不明 24時間看護する両親の葛藤 #ニュースその後
松山市にあるえひめ乳児保育園です。県内初の乳児専門の保育園として57年前に開園し、現在も0歳から3歳までの園児44人が通っています。 えひめ乳児保育園 上岡米子園長: 「(今回の事故を聞いた時)他人ごとではない。すごく緊張しました。食事の場面、排せつ、睡眠に関してすべて担当保育士が責任を持って、お母さん代わりとなって子供と関わることを大切にしている」 給食については… 大山理絵栄養士: 「ガイドラインに基づいて子供に適切な食材と調理方法で提供するようにしている。5分ごとに全体に火が行くように混ぜて合計で20分加熱して、固さを見ながら調整して、厨房の(栄養士の)2人で試食をして大丈夫だと思うものを提供するようにしている」
この園では、離乳食を初期・中期・後期で7段階に分ける独自のルールを作っていて、段階によって食材の大きさを変えて提供しているといいます。 大山栄養士: 「子供によって発達に個人差があるので、発達にあった食事が提供できるようにクラスとの連携を大事にしている」 上岡園長: 「保育士と保護者との連携、厨房と保育士との連携ということが基本になるし、子供の咀嚼とか嚥下の発達を担当保育士がしっかり見て、相応しい子供の口腔機能の発達に合わせた食事を提供することが一番大事」
装置で命つなぐ息子…24時間見守りつづける両親は
事故から1年。 父親: 「これは血中酸素と心拍数を測っているモニターになる。これが生活するうえで一番のバロメーターになるところ」 康至くんは今も意識不明の状態が続いていて、酸素を発生させる装置や唾液や痰を吸引する装置などで命をつないでいます。
父親: 「これは毎日ですね、体温とか心拍数であったり」 少しの変化も見過ごさないため、康至くんの両親は、日中1時間ごとに康至くんの体調を確認し、ノートに記録。 夜中は夫婦どちらかが康至くんのそばで添い寝して、2時間おきに痰の吸引などを行っています。
事故のあと、康至くんは急性期の病院で治療を続けていましたが、事故から7カ月後、自宅での看護に切り替えました。 母親: 「家族の時間がどうしても取れない。全員が揃ってというのが難しいのもあるので、それであれば家に連れて帰ってきて、大変でもみんなでいたほうがお兄ちゃんにとっても康至にとってもいいかなというところで」 在宅看護を始めるに合わせて、出入りがしやすいバリアフリーの物件に引っ越しました。