“全裸監督” 村西とおる、AV新法に主張「私はAVというものを自分たちの手で勝ち取ってきた」
Netflix作品「全裸監督」のモデルで、AV監督の村西とおるが3月16日、都内でAV新法改正「ナイスですね!」演説イベントに出演し、自身の活動の足跡を振り返った。 【写真】イベント後の囲み取材で涙を流す範田紗々ら 契約後1ヵ月以上の撮影禁止、撮影後4ヵ月以上の公表禁止などを定めたAV出演被害防止・救済法(以下、AV新法)の改正を求める「AV産業の適正化を考える会」の趣旨に賛同した村西。AV新法では施行後2年以内に効果検証と見直しを行うとしており、その期限が今年6月に迫っている。 自身の活動を「私は闘争の日々を経て今日ここにきている。私が一番最初にエロスの業界に入ったのは1980年で今から44年前。その頃は毛が1本出ただけでも全国で指名手配だったの。NHKで臨時ニュースが流れたんだから(笑)。今では笑い話だけど、当時それで私は前科1犯になった」と振り返った村西は 「それ以降アダルトビデオの世界に入ったけど、私が作る度に逮捕される。なぜかと言うと私はリアルなセックス、つまり本番行為を撮影していたから。同じ業界のメーカーが警察に訴えているんです。私は敢然として “何でそんなことがだめなんだ。日本人にリアルなセックスシーンを見せたら色情狂になるとでも思っているのか、世界の恥さらしだぞ!” と立ち向かった」と主張。
その理由を「1985年からヨーロッパに勉強に行って、デンマークのコペンハーゲンで現地の人を募集してAVを撮影した。イングリット・バーグマンそっくりの美人に前張りをして撮影したら笑って仕事にならない。なぜ笑うのかと言うと、地球の反対側から来た日本人が嘘のセックスを喜んで撮影しているのがおかしいから。外国人から見れば腹を抱えて笑うようなことを、俺たちは平気でやっていたのかと屈辱的だった」と悔しがった。 「それから日本に帰ってリアルなセックスを追求していったら、私の人気が沸騰しちゃって、密告していた人間がみんなリアルなセックスシーンを撮り始めて今日のAV業界がある。私はここにくるまでに7回捕まって、アメリカで捕まった時は懲役370年を求刑されたんだ。それにめげなかったから、私たちが日本人としてリアルなセックスシーンを獲得できる時代がきたの。これは神様から与えられた既得権じゃなく、私たちが懲役覚悟で獲得した権利なんです」 ゲスト出演した俳優の範田紗々は「女優さんや男優さんもAVがなくなると困ると思うけど、私もお金がなくなったら50でも60でも戻ろうと思っている。その時に “やっぱりAV現場っていいな” と思うような業界になっていてほしい」。