定年間近で老後が不安。60歳代と70歳代の「貯蓄3000万円以上・貯蓄ゼロ」はそれぞれ何パーセント?
貯蓄3000万円を達成するためのポイント
60歳代以降で貯蓄3000万円を達成する世帯は20%もおり、工夫次第で充分に目指せる水準です。 60歳代で貯蓄3000万円をつくるには、次のようなポイントを工夫しましょう。 ・収入を積極的にふやす ・家計簿をつけて固定費を削減する ・新NISAなどを活用した投資 第一には収入を増やすことです。 いまの会社での昇進や転職、ときには副業など自分ができる方法で収入増を目指しましょう。 会社の昇進は運やタイミング次第なところもありますが、資格取得やスキルアップなどの自己研鑽をしておけば、徐々に結果がついてくる可能性もあります。 また、転職や副業なら自分で行動できるでしょう。 第二に家計簿をつけて使途不明金や無駄な出費を突き止めたうえで、収支を改善させましょう。 一般的にはつぎのような固定費を削減すれば毎月継続的に支出が減るため、家計改善効果が大きいといえます。 ・住居費(家賃や住宅ローン) ・光熱費 ・通信費 ・生命保険、医療保険 ・使わないサブスクリプションタイプのサービス 最後に、新NISAなどを活用した長期での積立投資も有効です。 積立投資は、一般に長期になるほど結果が出やすい性質のものです。 たとえば、30年間積立投資を行う場合、月4万4000円、年利回り4%で貯蓄3000万円を達成できます。 総投資元本は1584万円なので、貯蓄だけで貯めるよりも効率的に資産を増やせます。
まとめにかえて
老後に不安を感じる場合、まずは貯蓄を増やす方法を知ることが大切です。 基本的には若いうちから対策を進めるほど、将来の貯蓄増に与える効果は大きくなると期待されます。 また年金の見込額等も把握しておきましょう。
参考資料
・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」 ・金融庁「資産運用シミュレーション」
太田 彩子