東宝、アニメ事業の半期業績が118%増と急成長『ハイキュー!!』『ヒロアカ』人気作連発で多面的に“稼ぐ”力顕著
映画、アニメ、演劇などを展開する東宝株式会社は15日、2025年2月期第2四半期の連結決算を発表し、中間連結での営業収入が前年同期比17.2%増の1,636億8,100万円、営業利益が同33.0%増の409億1,500万円となり、全ての主要指標で増収増益を達成した。 【画像】主な映画作品の興行収入状況・アニメ事業の分野別収入推移(資料より) 中核となる映画事業では、期中に上映を行った「名探偵コナン 100万ドルの五稜星」が大ヒットを記録。前期末に公開した「劇場版ハイキュー‼ ゴミ捨て場の決戦」も引き続き高稼働を維持したことで興行収入が100億円を突破した。その他「ゴジラ-1.0」の国内外における配信権収入も業績に寄与したと説明している。
アニメ事業では「配信」から「ライセンス」まで多面的に活用
また、近年同社が注力している映像事業では、アニメーションの製作関連が成長を見せている。アニメレーベル「TOHO animation」が期中に「僕のヒーローアカデミア」を放送したほか、「ハイキュー!!」「呪術廻戦」「葬送のフリーレン」「SPY×FAMILY」など人気作の配信・商品化権収入が大きく伸びている。 その他「ゴジラ-1.0」の各種収入も貢献し、結果として同事業は前年同期比107.1%と大幅な増収増益を記録。全体の業績を牽引した。 このほか演劇事業では、帝国劇場での「舞台『千と千尋の神隠し』」「Endless SHOCK」などの公演が全席完売を達成。「千と千尋の神隠し」のロンドン・コロシアムでのロングラン公演も大盛況となるなど、こちらもアニメ分野のIP利活用が広がっている。 1. 配信 推移: 5,392 → 10,919 (+102.5%) 要因: 「僕のヒーローアカデミア」が牽引、「呪術廻戦」「ハイキュー!!」「怪獣8号」「薬屋のひとりごと」など好調 2. キャラクターライセンス 推移: 3,432 → 4,881 (+42.2%) 要因: 「ハイキュー!!」「呪術廻戦」「僕のヒーローアカデミア」などが堅調 3. 商品物販 推移: 1,434 → 4,980 (+247.3%) 要因: 「ハイキュー!!」「呪術廻戦」などのキャラクターグッズが大幅に伸長 4. パッケージ 推移: 875 → 1,789 (+104.4%) 要因: 「葬送のフリーレン」「ウマ娘」「呪術廻戦」「薬屋のひとりごと」などが好調 5. 劇場公開 推移: 2,082 → 6,546 (+214.3%) 要因: 「劇場版ハイキュー!!」「僕のヒーローアカデミアTHE MOVIE」が大ヒット 6. 配分金・その他 推移: 866 → 1,558 (+79.8%) 要因: 「呪術廻戦」のゲーム化権、「呪術廻戦」「怪獣8号」「SPY×FAMILY」の配分金が貢献 =合計 推移: 14,084 → 30,676 (+117.8%) 要因: 「呪術廻戦」「ハイキュー!!」「僕のヒーローアカデミア」などの人気作品が各分野を牽引 ©堀越耕平/集英社・僕のヒーローアカデミア製作委員会
編集部 経済・社会担当