NEEの不穏さと三月のパンタシアの世界観

――作曲・編曲は、注目のバンドNEEの“くぅ”（G＆Vo）さん。歌詞は、みあさんとくぅさんの共作です。 みあ：NEEさんは、ロックバンド的なサウンド感、ボカロっぽさ、J-POP的なキャッチーさやプログレっぽさと、いろんなサウンドがごった煮でせめぎ合っていて。何が飛び出すか分からない不穏さや不気味さもあるし、いい意味で青臭さい、大人になり切れない心の叫びもすごく感じます。それでいて演奏はめちゃくちゃテクニカルで、洗練されていて。面白くて大好きなバンドです。『魔法科』のエンディングテーマに決まり、ダークな曲というオーダーも踏まえた時に、自分の中でNEEさんの楽曲が浮かびました。NEEさんの持つ何が起きるか分からない不穏さと三月のパンタシアの世界観が掛け合わさった時、新鮮でかっこいい楽曲ができるんじゃないかと。 ――曲の後半ラップっぽいフレーズも出てきます。 みあ：「101」にもラップがあって。歌詞の“～スノー”のつながりも踏まえ、くぅさんが「101」とのつながりを考えてくださったのではないかと思います。ラップって、自分の曲ではあまりやっていないので、たまにやるとすごく気持ちいいですね。特にライブでやると、鋭く吐き捨てるような歌い方になりますし、言葉も強めになるので、歌の中でしか表現できない部分がいっぱいあって楽しいです。 ――ダークさという部分でも、今までの三月のパンタシアのイメージとは異なる楽曲です。 みあ：そうですね。2ndアルバム『ガールズブルー・ハッピーサッド』以降、“1アルバムにつき1病み曲”と思って、ダークな曲もちょくちょく作ってきましたけど、それらとも毛色が違うダークさや怖さがあるのではないかと。歌詞に〈あなたと世界争うなら 迷わず支えるよ〉と書きましたが、この主人公（深雪）は、大切な相手のためなら世界が終わろうがお構いなしで、すぐさま世界を切り捨てられるんです。でも相手（達也）の立場になって考えると、そこまでの崇拝に近い思慕を向けられるのは怖いですよね（笑）。 ――それを受け流しつつ言葉で言いくるめる達也はすごいですね（笑）。 みあ：はい（笑）。2人の関係は今後どうなっていくのか、個人的にはすごく気になるところではあります。