二刀流継続の致命傷に…「投手断念」を視野に入れた大谷“ピッチクロック批判”の重み
投手の故障が増えていることとピッチクロックの関係性について意見を求められたドジャース大谷翔平(29)は、「間違いなく体への負担は増えていると思う」と発言し、大きな話題を集めている。(【前編】からつづく) ❤超絶貴重写真❤ 真美子夫人の艶やかで激カワな晴れ着姿! ◇ ◇ ◇ かく言う大谷はピッチクロックの被害者といっていい。昨年の9月中旬、自身2度目の右肘手術。18年のトミー・ジョン手術に続いてメスを入れ、現在は投手としてのリハビリを強いられている。手術直前の8月には、疲労の蓄積によって試合中に中指がけいれんし、四回でマウンドを降りたこともあった。昨年末に放送されたNHKの特番で当時の疲労度について聞かれ、こう答えた。 「今年(23年)はピッチクロックがあったので、そこが慣れないなと。出続ける上で疲労がたまりやすくなるかなと感じていたので。そこはもう少し改善する余地があったかなというか、もうちょっとリズムをつくりやすい投げ方だったりとかによって、多少削れる部分はあるのかなと。今後の課題の一つかなと思ったりもします」 つまり、ピッチクロックによって疲労が蓄積、故障につながる要因になったことを示唆したのである。さる特派員が言う。 「大谷はNHKの番組で故障とピッチクロックの影響について口にしましたが、これはあくまで個別インタビューであり、大谷個人の故障に関する質問を受けての発言だった。しかし今回は、日米メディアが大挙する囲み取材という公式の場で、<メジャー>という大きな枠組みで投手の故障が相次いでいることへの意見を求められ、個人の体験も踏まえて『間違いなく負担は増えている』と言及した。二刀流をこなしながら、2度の右肘手術を強いられた大谷の“ピッチクロック批判”はインタビューでの発言とは重みが違う。大谷は投手にとってピッチクロックはそれだけ深刻な問題と認識しているのです」 さらに同番組では、2度目の右肘手術を受けた今後の影響について、「投手としては2度目の手術なので、おそらくもう1度同じ症状になったら配置転換。他のどこのポジションか分からないですけど、そういうふうになる」と、投手を断念する意向も示した。 最速160キロを超える直球と切れ味鋭いスイーパー、フォークを武器にする大谷は「クオリティーが上がると、どうしても負担が出る場所がある」とも言っている。本人はあくまで「ベストボールを投げ続けないといけない」という意思があり、投手として最高のパフォーマンスを発揮したいと考えている以上、投球間のインターバルを削ぐピッチクロックは障害以外の何物でもない。 大谷はすでに何度もキャッチボールを行い、投手としてのリハビリを始めている。だが、ピッチクロックはそんな本人から二刀流を奪う危険をはらんでいる。