実力伯仲の広島、ソフトバンク。勝敗を分けるのは“ミス”の数【伊原春樹の「野球の真髄」】
第2戦の初回、先者・田中広輔の左翼前方への当たりをデスパイネが捕球できずに後逸して二塁打に。ソフトバンクはこのミスから広島に先制点を許してしまった
セ・リーグ3連覇を果たし、34年ぶりの日本一を目指す広島とパ・リーグ2位からクライマックスシリーズ(CS)を制し、2年連続日本一を狙うソフトバンクの日本シリーズ。攻撃力、投手力、守備力のどれをとっても実力の差はなく、戦前から好勝負が予想されたが、実力が伯仲するチーム同士の対戦の場合、“ミス”が勝敗の行方を左右する。それが第2戦で浮き彫りとなった。 延長12回引き分けの熱戦から一夜明けて迎えた頂上決戦第2ラウンド。工藤公康監督は大幅にオーダーを変えてきた。特にCSで大活躍した上林誠知が初戦、4三振に終わると、スタメンから外した。おそらく先発が左腕のジョンソンだったこともあったのだろう。しかし、上林はシーズンで右投手に打率.272、左投手には.265と左右で差があるわけではない。西武とのCSファイナルステージ第3戦(メットライフ)で、左腕の榎田大樹から3ランを放ったのも記憶に新しいところだ。 内川聖一も・・・
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週刊ベースボール