女優・酒井美紀「不二家の社外取締役の就任依頼にはびっくりしすぎて」子育てをしながら大学院入学、企業経営に関わるまで
国際協力についての学びを深めるため、2019年に大学院に入学した酒井美紀さん。その後、2021年に不二家の社外取締役に就任し、社会貢献の分野で専門性を発揮しています。現在までの歩みが、企業経営にどのように紐づいたのかをお聞きしました。(全3回中の3回) 【画像】「お揃いの黄色」不二家のペコちゃんたちと写真を撮る酒井美紀さんなど「工場の制服姿まで!」(全16枚)
■長男が大きくなるまでは「子ども中心」の生活に ── 30歳で結婚し32歳でお子さんを出産されてからは、どのように仕事と育児を両立されたのですか? 酒井さん:「子ども中心」の生活にシフトし、息子が小学4年生になるまでは、夕方までに仕事が終えられるよう、スケジュールを調整してもらいました。とはいえ、ドラマの撮影が始まってしまうと夕方に帰ることは難しく、私の親に子どもを見てもらうことも。両親はもちろん、お仕事で関わる皆さんの協力があったからこそ、時間のやりくりができたのだと感じています。
ただ、この時期は仕事の依頼を断ることも多く、「引き受けたいな」と思う依頼でも、「今は子どもと一緒に過ごすことが大切」だと思って辞退していました。子育ては、ほんの数年のこと。あっという間に大きくなってしまうので、子どもとの時間をできるだけ多く持とうと決めていました。 ── 現在はお子さんも大きくなり、仕事と育児のバランスに変化は出てきたのでしょうか。 酒井さん:今は、息子が中学2年生になり、私も自由に仕事ができるようになりました。おばあちゃん子に育ったので、私が地方ロケなどで数日家を空けるときも、「おばあちゃん来る?」と楽しみに待っています。
■「なぜ社会課題が減らない?」から大学院に入学 ── 2019年に大学院へ入学されましたが、目的や経緯について教えてください。 酒井さん:「なぜ世界中の社会課題が減らないのか」を知るためと、その解決の糸口を探るために入学しました。これまで、国際協力の活動に取り組んできましたが、世の中の社会課題は一向に減らず、むしろ増加傾向にあります。そのことに疑問を感じ、「なぜ問題が起こり続けるのか」という根本の部分をきちんと理解したいと考えるようになりました。