男性の花嫁役2人、長持の上で優雅に「膝、痛かったけど」 兵庫の神社で「とんぼ道中」
兵庫県神河町比延の日吉神社で秋祭りの本宮があり、みこしや屋台と連なって宮入りする花嫁行列「とんぼ道中」が披露された。長持に乗って運ばれる花嫁役の男性が優雅に手を振り、見物客を楽しませた。 【写真】若手男衆がエステ店で脱毛「締め込み姿きれいに」 列をなして歩く古くからの「道中」が昭和３０年代後半ごろ、あでやかな着物や白塗りで女装した花嫁役を長持に乗せる形になったとされる。担ぎ棒の両端で担ぎ手が横一列に並び、揺れながら進む姿がトンボに見え、その名が付いたという。 ２０日午前１０時ごろ、氏子全５地区の屋台などが寺前駅前商店街に集まり、神社へ出発した。「とんぼ道中」を継承するのは寺前、鍛治の２地区。花嫁役の傍らを、はかま姿の花婿役や仲人役が歩きながら「育てた娘、今日は晴れてのお嫁入りだ」などの長持歌を歌った。屋台練りが終わった後の境内に入り、花婿役とともに拝殿へ参拝すると、見物客らが拍手で祝福した。 寺前地区の花嫁役・高附（たかつき）宗平さん（４７）は「おしとやかな表情を心がけた。緊張したが、声援に励まされた」。鍛治地区の秋山大地さん（２０）は「（正座で）膝が痛かったが、大役を楽しめた」と笑顔を見せた。（喜田美咲）
