「号泣してアンコールのタイミング遅れた」BLUE ENCOUNTが語る現在と未来
【北海道・札幌】1月にリリースされた3rdシングル「はじまり」が第94回全国高校サッカー選手権大会の応援歌に抜擢されるなど、その号泣してしまうほど熱すぎるライブパフォーマンスが話題となっている4人組ロックバンド「BLUE ENCOUNT」。札幌を訪れたメインソングライターでボーカル・ギターの田邊駿一さんに、バンドの過去・現在・未来について聞きました。
「あの時は号泣バンドと呼ばれていた」という未来に
BLUE ENCOUNTが地元・熊本で結成されたのは2003年。田邊さんと江口雄也さん(ギター)、高村佳秀さん(ドラム)を中心に結成され、数年後に辻村勇太さん(ベース)が加入し、現在の体制になりました。 その後、インディーズデビュー、メジャーデビューと段階を踏んできた彼ら。順風満帆な音楽人生のように思われるかもしれませんが、自らが“暗黒時代”と呼ぶ苦労した時代を経験しています。 特に思い出に残っているのが2012年、札幌にライブにやってきたときのこと。 「なかなかいい曲もできないですし、もう音楽を続けるのは難しいのかなと思っていて、これが最後の北海道でのライブになるんだろうなと思って来たんですよ。お金もなくて、フェリーの中でカップラーメンを食べるくらいしかできなくて……。それが、ワンマンライブ(昨年11月)でどこの地域とも違う盛り上がり方をしてくれたのは、すごくうれしかったですね。実は、本編が終わった後、涙が止まらなくて……。アンコールに出るタイミングが遅れてしまいました(苦笑)」
このように、田邊さんはライブ中のMCで感極まって涙することが多いことから「号泣バンド」と呼ばれるようになりました。 「札幌のワンマンでも、僕が大泣きして、それを見ているお客さんが泣いて、メンバーはそれにもらい泣きして(笑)。アンコールの声がかかっている間も、メンバー同士で『ありがとう』と言いながら泣き合っていましたから。おそらく、苦労した時代のことを皆思い出していたんでしょうね」 メディアでも“号泣”の部分がピックアップされていることについては、「実際に号泣しているので」と笑う田邊さん。「ただそのイメージをいつまでも続けるわけにはいかないと思っていますし、どこかで壊していかないと、とは感じています。そしてまた新たなカッコいいキャッチフレーズが作られるような活動をしていかないといけないですし、将来的に過去を振り返ったときに『ああ、あの時は号泣バンドと呼ばれていたな』と思えるのが理想的ですね」とステップアップへの思いを語りました。