投げ方で“細かい指摘NG”の動作 イップスの要因にも…教えたい無駄なき「力の伝達」
体の使い方を意識する習慣は中学や高校で「アドバンテージに」
矢嶋監督はキャッチボールでもノックでも、上半身と股関節を中心とした下半身を連動させる大切さを繰り返し伝えている。時には、体の使い方を意識させるため、キャッチボールに1時間使う。それでも、小学生が指導内容を理解して、体で表現することは難しいと理解している。 「下半身を連動させた投げ方は理想ですが、小学生で習得できる選手は少ないです。ただ、中学や高校の指導者から同じようなことを言われると思うので、その時に向けた準備と位置付けています。小学生の時から股関節や母指球を使う大切さや、部位を意識して体を動かす習慣があると、アドバンテージになると考えています」 小学生を指導する監督やコーチの目的は、目の前の大会で勝利を目指すだけではない。選手たちが先のステージでも野球を続ける選択肢を持てるよう、サポートする役割も担っている。
間淳 / Jun Aida